講演を盛り上げるための秘術とは何か

最近二つの会合に参加して、聴衆を引き付けるには何が必要かについてあらためて考えるに至りました。一つは、連合自治会が主催して行われた防災訓練の集いでのこと。二百人ほどの老若男女が小学校の体育館に集まって、クロスロードパズルなるゲームをしたのです。それぞれがイエス,ノーのカードを手に持ち、出題者の出す問題に答えるというもの。例えば、三千人がいる災害避難所で、食い物が二千人分しかない。さて、直ちに配るかどうか、という質問です。カードで答えた後、周りの人々で意見を述べ合ってみて下さいと注文されました。ワイワイがやがやと自分の考えを述べあって場内は盛り上がりました▼もう一つは、姫路おやじネットワーク主催の懇談会でのことです。講師のNPO法人・人力舎の不藤悟代表理事が「いじめや不登校の克服について」というテーマで40分ほど喋った後、突然に参加者に訊いてきました。煙草を吸うこどもにどう立ち向かうか、というテーマで同じテーブルに座ってる人たちで話し合ってくださいという出題でした。ここでもワイワイがやがや意見が出され話し合いが持たれました。その後、こうすべき、ああすべきだとの意見が表明されたのです▼共に、正解はありません。皆で考えを出し合い、相互に意見を交換するというところがミソでしょうか。一方的に講演を聞くのは聞く方も話す方も苦痛を伴いがちです。途中で、話す方からの問いかけるということがあって、平板になりがちな講演にも一気に緊張が走ったり、逆に解けたりで、盛り上がりを見せるようです。今まで私も幾度となく多くの聴衆を前に演説をしてきましたが、大半は一方的な自己満足的お喋りだったことは認めざるを得ません。恥ずかしい限りです▼そこで、このところの集団的自衛権問題での説明を求められる機会に、出来るだけ問いかける場面を増やすようにしています。先日も五十人ほどの壮年の皆さんを前に研修会を担当しましたが、次々と訊いていきました。「公明党が目指す平和主義って、絶対平和主義かそうでないか」「憲法と安全保障の関係で、①武力行使はすべてノー②専守防衛に武力を使うのはいいか悪いか③国際貢献に自衛隊を出すのは許されるかどうか④多国籍軍に自衛隊を派遣して武力行使に直接参加するのはいいかー皆さんの意見を訊きたい」といった具合です。目が輝き、皆さん生き生きとしてくるのが喋っていてよくわかります。大変によかった、と終わってから主催者からお褒めを頂きました。ただ、お互いに意見を交換するまでには至らなかったことは残念でした。次なる機会では、たっぷりと時間を貰ってワイワイがやがやと話し合う機会を持ちたいものと思っています。ただ、これはうまく運ばないと収拾がつかなくなるので要注意ではあります。(2014・9・9))

Leave a Comment

Filed under 未分類

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です