爽やかだった故大沼保昭さんの偲ぶ会

大沼保昭さんを偲ぶ会が2月21日の夜に東京・神田の如水会館で行われました。実に爽やかそのものの素敵な偲ぶ会でした。国際法の大家の大沼さんには、公明党の会合で講演いただいたり、公明新聞にPKO法を巡って長大な論文を書いたりしていただきました。あの「9-11」の米国での同時多発テロ事件の時に、米国人政治学者ジェラルド・カーチスさんと共に、ご自宅に招かれ(故市川書記長と一緒させていただく予定だったが、私だけになった)て、色々とお話しさせていただいたことも思い起こします▼この日の偲ぶ会では6人の代表の方々からの弔意が表明されました。トップは、国際法学者・イーディス・ブラウン・ワイスさん。大沼さんの最後の学術書であるInternational Law in a Transcivilizational World  が今後何世代もの人が読み続け、学びを得るであろう傑作だと褒め称え、その革新性を強調されました。「學びて時に之を習ふ、亦説ばしからずや」との論語の一節を体現した人であるとも。ついで、建築家の安藤忠雄氏。大沼さんを自分の設計した建築物に案内すると、彼は何やかやと批判しつつも、暫くするとまた幾たびか訪れてくれたと、ユーモアたっぷりに語られました。幾つもの臓器をガンのため切除したという安藤さんに、その闘病の実態を訊いてこられたとの秘話も披露されました▼ついで読売新聞特別編集委員の橋本五郎さん。学問的厳しさをいかにたたえた人であったかを大沼さんの『戦争責任論序説』のあとがきなどを通じて指摘。併せて、死の間際まで自分の葬儀のプロデュースをし、この原稿にまで手を入れられたとウイットを込めて紹介された。最後に立った渡辺浩東大名誉教授は、長い付き合いだったが、ランチを一回共にしただけで、一度も飲んだことはなく、常に火花を散らす議論をする仲だったとのちょっと変わった、密なる二人の関係を披露。「双方不満なら良い条約」「この世に完璧なものはない」などといった大沼さんの言葉を引用し、リアリストにしてアジア主義者だった故人を心底から讃えておられました▼奥様の清美さんが、参列者への「御礼」文に、印象的なことをたっぷり書かれていました。「大沼は生前、時を無駄にすることを嫌う人でした。それは自分のこだわりにその時を割きたいためでした」「自分が納得するまで一分一秒まで時を割きたい、そしてそのために、自分のできる限りの努力をしたい」「大沼は亡くなる前『自分の人生、思い残すことはない。これも自分を支えてくれたみんなのおかげだ。幸せな人生だった』と心から感謝しておりました」「長きにわたり、完璧主義で何ともわがままな大沼とお付き合いいただきましたこと、有難く心より御礼申し上げます」と締めくくっておられた。娘の瑞穂さんが参院選に出るという時に私にも相談されました。その時の大沼さんはどこにでもいる、娘のことが心配でならぬひとりの親父さんだった。あの頃の大沼さんが懐かしい。(2019-2-26)

 

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