自公連立政権は何をもたらしたかー大阪での時局講演会から(上)

参議院選挙の最中に、企業関係者が多数集ってくださった大阪での時局講演会(7-11)に私も、伊藤孝江参議院議員と共に出席、高橋光男支援を訴えてきました。主催者は、宮沢喜一元総理の後援会副会長を務めた 金光亮典氏(R.D.M.サポート21代表)。この日の同氏の講演は自民党と公明党の連立政権の歴史と背景を整理した上で、現時点における政治経済の状況を適確にまとめ、今後の国際政治の展望を述べる画期的な内容でした。加えて質疑応答の中で、膨張する中国の存在を前に、日米関係をどう捉えるのがいいかとの観点での重要な問題提起もなされるなど、大いに刺激的な内容で、出席者からは大変に勉強になったとの賞賛の声が聞かれました。

このうち、私が強い関心を持って聞いたのは、自公連立政権の役割と、米中対決の狭間で日本はこれからどう生きるか、との二つの点でした。ここでは金光氏の講演をベースに、私の考え方も織り込んで上下二回に分けて整理・再現してみます。(これは金光氏にも確認していただきましたが、文責は全て私にあります)

まず、自公連立政権の評価については、ズバリ「政治の安定」をもたらしたことに尽きます。昭和期最後の宮沢政権で、自民党単独政権は終焉し、細川政権から10代続いた自民党主軸の連立政権は、ひとたび麻生政権で潰えます。その後3代続いた民主党政権は、見るも無惨、聞くも呆れる体たらくで、「悪夢のような」政権と言わざるを得ませんでした。それが、安倍晋三第2期政権の誕生で、日本は立ち直り、今日までの約6年間は様々の問題ははらみながらも、政治経済は落ち着いてきたと云えます。

もちろん、平成の30年全体としては、「失われた時代」との指摘もなされており、それは経済だけでなく、政治にあっても同じと云えましょう。ただ、自民党政治の足らざるを補い、矯正する役割を担ってきているのが連立政権のパートナーとしての公明党だとは衆目の一致するところです。政治家の失言やら不始末が後を断たない事態が続きますが、それに苦言を呈し、あるべき方向を示唆してくれているのが山口公明党だと云えます。

日本の前途は楽観は許されず、問題山積です。自民党政治の中核で長く携わってきた金光氏と、公明党の私とは立場こそ微妙に違えど、宮沢喜一氏、市川雄一氏という類まれな政治家にそれぞれ秘書として支えてきた共通点があります。その二人が強く実感するのは、困難な中でも日本の地平を切り開いてきた自民党と公明党がこれからも手を携えて課題に立ち向かうしかないということです。

自公連立は20年を経て、益々確たるものになってきました。政権の構成に関して云えば、公明党はこれまで国土交通、厚生労働、経済産業行政などの分野で力を発揮してきました。あの東北大震災に関連して起きた福島の原発事故の処理にあっても、公明党所属の副大臣や政務官らの目覚ましい働きは特筆に値するものです。

自公連立政権で安定した政治をさらに充実したものへと改革することが今求められています。それには「小さな声を聞く政治」を続けている公明党の役割が重要です。「大衆福祉の実現」を掲げて55年前に誕生したのが公明党です。福祉が求められる領域が、学校教育の現場や家庭のただなかでのいじめや引きこもりなど、こころの病へと広がってきています。これに立ち向かって、課題解決への道筋を立てることこそ今公明党に求められている大きな問題だと思われます。(2019-7-16)

 

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