流通の常識を変えた男の魅力にはまってしまう

私が現役を引退してはや3年半。今は「観光」や「医療」で地域再生、「環境」で自然再生、「流通」で中小企業を再生することなどに取り組んでいます。議員時代にやり残したとの思いもあって、どうしても気にかかることをやろうとの使命感からです。このうち、町の小っちゃな市場の生き残りにかける、一般社団法人AKR共栄会の通常総会が先日大阪でありました。そこでの研修会で実にためになる爽やかな講演を聴くことが出来ました▼AKRとはオール小売り市場連合の略称で、共同で仕入れ、配送し、保険を掛けることによって大手スーパーに対抗しようとする健気な試みをする団体です。実はつい先日から私の住む姫路市の新在家でも古くからある市場がこの組織に参入することになりました。色んな意味で経営が困難な事態になっていますが、なんとか打開したいとの組合の中心者の思いと、AKR事務局の熱意、そしてこの市場を町の中心に持つ自治会長としての私の思惑の三つが一致したのです。珍しいケースです。わたしには小っちゃなものでも大きい相手に勝てるということを実証し、それを町の再生の起爆剤にしたいという密かな企みがあります▼聴いた講演とは何でしょうか。三浦一光さんというコスモス・ベリーズの会長の「ボランタリー・チェーン戦略の新発想ー弱者を生かす知恵の実践」というものです。この人はもともと松下電器出身。テイチクレコードを経て現在のヤマダ電機との合弁会社を設立しました。流通の常識を変えるビジネスモデルを構築したという知る人ぞ知る”流通業界の革命家”です。80歳を目前にしながら実に若々しい印象。常に笑みを絶やさぬお顔での講演を聴きながら一辺にその魅力に憑りつかれました▼家電メーカーに40年、レコード業界に3年、小売り流通15年の経験から生み出された発想は並ではありません。➊有利な仕入れ価格➋商売に必要な情報➌ヤマダ電機に匹敵する品揃え➍商品の安定供給を基本4項目として、それ以外を受益者負担にし、月1万円の会費制で展開するビジネス手法は今や燎原の火のごとく広まっています。流通業界における中小企業を再生しようとの狙いは全くAKRと軌を一にします。さしあたって私の地元の市場もこのチェーンに入ろうと呼びかけるつもりです。いい人との出会いは人生をより豊かにするということを改めて実感しました。(2016・5・31)

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