若さの凄みを感慨深く味わった ピアノ&ヴァイオリン リサイタル

若いってホントにいいなあーこの当たり前の感慨を改めてしっかりと味わう機会を得ました。知人のお孫さんー大学三年生ーが開いたピアノ&ヴァイオリンのリサイタル(12/3) に行って、その会場である姫路キャスパホールで感じたものです。ピアノ4曲を弾き終え、その都度のトークや、ヴァイオリンの演奏3曲を弾き終えてのお話など、なかなか普段には聞くことが出来ない、若さに満ち溢れた初々しい凄みさえある中身でした。▼水本日菜子さんと、安田陽彦さん。二人とも兵庫県出身で、桐朋学園大学在学中という若さ。水本さんのおばあ様が姫路在住で著名な作家の柳谷郁子さん。ご主人が元姫路市議ということもあって、私とは旧知の間柄です。数か月前にご夫婦とご一緒する機会があり、その際にこのリサイタルのことを聞き、楽しみにしていたものです。というのも、私の家内が桐朋学園ピアノ科の出身でもあり、遥かに後輩ではあるものの、同窓の誼もあって滅多に行くことのなくなった音楽演奏会に二人して出かけたしだいです▼とりわけ水本日菜子さんの弾いたラフマニノフ『音の絵』、リスト『超絶技巧練習曲10番』ブラームス『パガニーニの主題による変奏曲』ラヴェル『夜のガスパールより「スカルポ」』については、いずれも大変に難しい曲ばかりとのこと。彼女自身が「超絶技巧の曲を4曲も続けて弾くって自殺行為だと周りから言われました」と、ケラケラと笑いながら話すのには思わずこちらも「貰い笑い」をしてしまう始末。姫路で生まれ、神戸でピアノの学びに徹して磨きをかけた彼女が、生まれて初めての東京生活での”さわり”をあれこれと惜しげもなく語ってくれたのには興味深いものがありました。というのも、我々夫婦にとって東京は限りなく懐かしい空間です。半世紀前の学生生活をそれぞれに想い出させてくれるかけがえのないひとときでもあったのです▼休憩時間に会場の最後列に坐っておられた柳谷郁子さんにお祝いの声を掛けました。「将来がとっても楽しみな豊かな才能をお持ちですね。赤穂が生み出した若き天才ヴァイオリニストの樫本大進さんー彼は毎年故郷でのコンサートを実施ーのようになるといいですね」と。気品溢れるムードをお持ちの郁子さんは、美しい微笑みを一段と称えながら「明年はウクライナでフィルハーモニー楽団との協演にお招きいただいているようです」と嬉しそうに述べられた。その直後に「テロが心配で」と付け加えられたことに、孫娘さんのピアノ演奏へのそこはかとない自信を感じたしだいです。(2016・12・4)

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