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「戦後の平和」を生きてー第1部昭和編のあとがき(51)

昭和20年(1945年)に兵庫・姫路で生まれた私は、神戸を経て東京で暮らし、昭和63年(1988年)にまた故郷に還ることになりました。昭和という時代は、一般的に戦争で人生が分断された暗く厳しい世であったとされがちです。ただ、私の世代は文字通り「戦争を知らない子供たち」のトップランナーとして、荒廃から繁栄の右肩上がりの旨味を存分に味わってきました。明治生まれの父、大正に生を受けた母ー先輩世代の限りない辛苦のおかげで得た果実を真っ先に手にいれたのです。
50回にわたって私の少年期から青年期を回顧してきました。上京した19歳の時に
友人の下宿先で創価学会の座談会に出たことが、その後の人生の分岐点になりました。青雲の志を抱いて故郷を後にした人間が、いきなり日蓮仏法と出会い、池田大作先生という人生の師匠との巡り合いに繋がっていったのです。戦争の時代から平和の時代へー昭和史の大転換を池田大作という稀有の指導者の弟子の一人として、いわゆる「戦後民主主義」と呼ばれる時代を生きてきました。ここでも先輩世代の壮絶な労苦ゆえを様々に実感します。
高度経済成長の果てのバブル経済絶頂、そしてその破綻。昭和期の最後は〝いま再びの敗戦〟とさえ言われかねない経済的状況を迎えるに至りました。個人の幸せと社会の繁栄が一致する社会を作る、戦争のない平和な社会を目指すとの旗を掲げて誕生した公明党ーその機関紙・公明新聞の記者として懸命に生きた約20年。この時間を糧にして、次なる平成の世にどう立ち向かったか。経済的には〝失われた10年から20年〟と、否定的に捉えられ、社会的には「大災害の時代」とまで揶揄される次なる時代。令和の幕開けと共に、幕を閉じた平成の私の回顧録をやがて50回にわたって綴る予定です。

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