「喪失」との戦いの末ー第2部平成編の はじめに

「平成」の始まりは印象的でした。昭和64年の新年になってすぐ、昭和天皇の容態が悪化し、とうとう一週間で身罷られたのです。つまり1月7日に。翌8日から新しい年号が始まりました。あの「平成」と書かれた色紙を持った小渕恵三官房長官(当時)と共に新時代は始まったのです。それから31年(正確には30年と4ヶ月ほど)続いた「平成」とは、どんな時代だったのでしょうか。極端に否定的な捉え方は、「失われた30年」というものに尽きます。また、昭和が「戦争の時代」だったことに比べて、戦争はなかったが、「大災害の時代」との規定づけもあります。確かに、阪神淡路の大震災から、あの福島第一原発の大被災をもたらした東北関東大地震に及ぶまで、数多い地震災害が日本列島を襲いました。そうした負の流れを食い止めるかのように、国民に寄り添われる天皇、皇后のお姿が目に焼き付いています。
そうした時代を私は政治家として駆け抜けました。新時代の到来に符節を合わせたように、平成元年(1989年)2月に記者会見をして出馬宣言をし、一年間走り回ったのですが、翌年の総選挙では次点の憂き目を見てしまいました。その後、苦節足掛け5年の末に沢山の皆さんの真心の支援を頂いて、ようやく当選を勝ち取ることが出来ました。平成5年(1993年)7月のことです。以来、6期20年にわたって衆議院議員を務めていくことになります。平成24年(2012年)暮れの引退までの25年間、四分の一世紀の自分の足取りをこれから回顧していきます。

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