【11】魅力溢れる文化人との味わい深い交遊ー平成26年(2014年)❸/3-16

●中西進先生との出会い

この年の1月9日に、大阪府の堺市博物館に赴き、国文学者として名高い中西進先生とお会いしました。ジェノバライン副社長の豊田一義氏と共に足を運んだのです。貴重な機会になりました。これ以後、同先生とは深いご縁を頂くことになりますが、それは改めて触れることになります。豊田副社長は、元をただすと聖教新聞社や創価大学での仕事を通じて、多数の学者、文化人らとの交流を持つ新時代のビジネスマンです。中西先生とも昵懇でした。豊田さんは創価大での学生の就職担当としても力量を発揮され、ジェノバラインの吉村靜穂社長と知己を得る中で、ヘッドハンティングされました。私が同社と関わりを持ち、淡路島を起点にした瀬戸内海観光開発に乗り出すことになったのは、豊田氏を中軸に、吉村、中西のお三方との人脈のなせる技によるところ大だったのです。このうち最も若かった豊田氏が既に鬼籍に入っておられるのは残念なことです。

初めての語らいは、当然のことながら、中西先生の広範囲でかつ深い学識のご一端に触れさせて頂くことに終始しました。その際に、私の義母がかつて姫路文学館での同先生の講義を聞き齧っていることを伝えました。一気に話題が弾んだことはいうまでもありません。この日の出会いを契機にやがてこの偉大な先達と一緒に仕事をするようになるのです。あの頃からもう7年ほどが経ちますが、益々お元気なのは驚嘆するばかりです。

●石川誠先生と邊見公雄先生との交流

中西先生の他にも、定年後に様々な文化、学術の分野で活躍される方々とお付き合いをすることになりました。そんな中でご縁あって、深い交友関係を持つに至った医療の世界での代表的存在を二人だけ挙げてみます。一人は姫路別所にある石川病院のトップであり、兵庫県民間病院協会の前会長だった石川誠先生。もうひと方は、赤穂市民病院院長や名誉院長をしながら、全国自治体病院協議会の前会長をされていた邊見公雄先生です。

石川先生は元公明党議員の大先輩である渡部一郎、通子夫妻と、国連との交流活動を進める会を通じて懇意にされていました。私が初めて選挙に出た際の後援会長のご夫人・横川マリ子さんがそのグループの事務局長的役割をされていた関係からご紹介を頂きました。『源氏物語』を始め、古今東西の文学・哲学や思想に通暁されているうえ、馬術やゴルフも達人の域で、〝智遊兼備のつわ者〟というほかない行動する知識人です。つい先年、放送大学の受講生になられたことでも分かるように「生涯学習」を貫かれていて、お会いするたびに数多くのことを学ばせていただいています。

また、邊見公雄先生とも深いご縁をいただきました。初めてお会いした時は、あご髭に下駄履きのいでたち。豪放磊落な佇まいにすっかり魅せられました。この人は私の高校同期で笑医塾塾長の高柳和江女史と一緒に、一般社団法人「癒しの環境研究会」に取り組み、医療における「笑いの効用」に深い関心を持たれてきました。そのご縁もあって、しばしば私とは交流を重ねてきています。「女性で講演上手は高柳さんだが、男なら俺だ」と、大見得を切られたのが印象深く記憶に残っています。先程出版された『令和の改新』はとてつもなく知的興味をそそられる面白い本です。こういう人が政治家になれば、快刀乱麻を断つ働きをされること疑いなしと、私はいつも尊敬の眼差しで見ています。(2021-3-16)

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