【31】「安保研」に次々とリポートを提出するー平成28年(2016年)❼/6-21

●台風直撃で水害対応に慌てる

自治会長として2年目の秋祭りは10月9日に行われました。この年から、新たな試みとして、自治会内の住民で、講演をしてくれそうな人や、特技を持っているスペシャリストを探すことにしました。地元公民館を会場に、みんなで参考になるお話を聞くなど、イベントを楽しもうという試みです。当初は講師ゲットに不安がありましたが、探せばいるもんです。姫路循環器センターや日本赤十字病院の医師やら、大阪市大の数学の博士、更には杖術の師範代までいました。

自治会長の任務時で今も忘れられないのが、この年9月26日の台風21号の襲来で豪雨に見舞われた時のこと。よもやの川の氾濫で地域一帯が水びたし。膝まで水位が上がり、土地が低い隣保では床下浸水の危険が発生しました。危ない地域を担当する副会長と一緒に、降り頻る雨の中、小学校の砂場で砂を防水袋に数十袋も詰めて、危ないと思われる家庭の玄関に届けたのです。まるで泥棒を捕まえて縄をなうというのはこれだと、情けない思いになりました。聞くと過去にも幾多の浸水があったとか。早速、市の役人を呼び対策を求めましたが後の祭りです。

●米大統領選でトランプが勝った衝撃

この年は4年に一度の米国大統領選挙の年。ドナルド・トランプという普通の日本人が知らない〝不動産王〟とされる人物があれよあれよと言う間に共和党の候補となり、民主党のヒラリー・クリントンの対抗馬となったのです。今の時点では全てが自明のことになっているのですが、当時は全く闇の中の手探り。太平洋の此岸から見ていると、彼岸は、〝地獄の選択〟に見えました。

バラク・オバマの登場から8年後、異質の興奮の中で、トランプの当選(11-8)を知った私は、アメリカという国の行く末に大いなる興味と不安のないまぜになった思いを抱きました。ペリー来航からほぼ100年。対米戦争で完膚なきまで打ちのめされた最中に、この世に生を受けた身としては当然です。新しい大統領が、日米間の不平等な関係を指摘、日本に自主防衛を求めたことは新鮮でした。米国の占領以来当たり前になっていた対米従属感からの解放を当の相手から求められたようで、これまでの固定観念をガツンとやられた思いでした。

●「中国問題」「中道主義」「イラク戦争」でリポート

この年、一般社団法人「安保政策研究会」のメンバーとして、リポートを既に3本出していました。処女作品は、3月15日号で、『一中国学徒が見た日中関係変遷の50年』というもの。1968年の創価学会学生部総会での池田大作先生の中国問題への壮大なビジョンを聴いたことを縦軸に、ほぼ時を同じくして大学で中嶋嶺雄講師の「現代中国論」を学んだことを横軸にして、自分なりの思いの丈を表現してみました。政治家の現場を離れて4年目の、私の密やかなデビューでした。

次に書いたのが『見損なわれている中道主義の効用』(7月4日号)です。ここでは日本の政治の50年を概観した上で、中道主義がいかに重要かを力説し、公明党も含め内外に警鐘を鳴らしたつもりのものです。それなりの反響が内側から聞こえてきて意を強くしました。

そして、トランプ大統領誕生前夜に『イラク戦争の私的総括をする』(11月11日号)を書きました。これは、イラク戦争における私自身の誤認識も深く関わった後日談が骨格にあります。政治、政党の世界で、流転する事象をどう捉え、どのように行動したかについては、当然選択の誤りも出てきます。通常それは歴史、歴史家の判断に委ねるとして、やり過ごすことが多く、「あれって、間違ってました」とは言わないものです。それを私はやってのけたのです。

公明党の外交、防衛の現場担当者としては、あるまじき行為だったかもしれません。しかしそれをやったことを克明に自省の念を込めて書いたのです。これも世間的には注目をあまりされなかったのですが、私としてはぜひ書き残しておきたかった記念碑的作品です。このように、「安保研リポート」の場を使って、次々と胸中の思いを吐き出していくことになりました。(2021-6-21)

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