大災害時に発電設備が作動しない恐怖をどうする

あの東日本の大震災からこの11日で6年が経ちます。阪神淡路の大震災を経験した兵庫県民のひとりとして思うことの多さに比べ、被災民に寄り添う実行動の乏しさに苛立つばかりです。大災害の時代と言われる今日の状況の中で、せめて間接的にでも被災の影響を少なくする、いわゆる減災に役立つことをしてみたいとの思いが募ってきました。自分にも何かできることはないかと考え続けていたところに、私が顧問を務めるAKRの河田専務理事(ビジネスファーム研究所所長)から話があっったのは昨年の今頃のことでした。それは非常用電源設備の実態をめぐって法定点検が確かにおこなわれているかどうか疑問だということでした▼大きな非常事態が発生した際には、しばしば外部電源が遮断されてしまいます。となると、それぞれの建物が自前の設備内に保有する設備が作動して被害拡大を食い止めることが求められるわけです。スクリンクラー、非常用消火栓、非常用電源、非常灯など人命にかかわる設備に電気を供給する防災の要になるものがそれで、全国での設置数は100万台にも及ぶと見られています。しかし、阪神・淡路の大震災においては23%が始動しなかったことが確認されており、東日本大震災でも同じような数値で動かなかったと見られています。これは点検が十分に行われていなかったためにいざという時に役に立たなかったということなのです▼一般社団法人「全国非常用発電機等保安協会」の調査によると、負荷をかけずにお座なりな点検めいたものだけーたとえば、エンジン始動だけといったようにーなのが、95%にものぼっているとといいます。実は、非常用電源設備の点検については電気事業法、建築基準法、消防法などで明確に実施が定められており、違反すると罰則が適用されているのです。平成14年6月には消防庁の予防課長通知「点検要領」で、30%以上の負荷をかけて必要な時間の連続運転を行い確認することが求められているのです。しかし、現実には、いちいち負荷点検をしていると、停電が起こるため難しいとか、時間がない、費用が高い、業者がいないなどの理由で正しい点検がおこなわれていないのが実態だというのです▼こうしたことを関係者から聴き、消防庁にも足を運び、予防課長からいろいろと話を聴いたり、非常用発電機保安調査士の資格を持ってるひとや関係業者からも話を聴きました。特に驚いたのは、こうした非常時に備えての対応について、肝心の公的建築物の管理者でさえあまりわかっていないということです。およそ、そんなことはおこらないだろうとの安易な気持ちがあったら、文字通りすべては壊れてしまいます。兵庫県や神戸市など私の身近な地方自治体こそ率先してこの点検を行ってるはずだと信じているのですが……。このあたり、大いなる関心を持って今着々と調査の機を窺っているところです。せめてこうしたことで、私は大災害時代への対応に貢献したいものだと考えています。(2017・3・6)

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