【13】僕の新刊本『ふれあう読書』下の読みどころ━━評論家編/6-30

 今朝の公明新聞5面読書のページに拙著『ふれあう読書━━私の縁した百人一冊』下巻が紹介されています。自分で自分の本を宣伝するって烏滸がましいかもしれませんが、「著者が自作を語る」っていうのも悪くはないだろうと、やってみます。50冊全部触れられるかどうか。ともあれ7つの章に分かれているので、章ごとにやってみます。乞うご期待。(敬称略します)

 ⚫︎直接読まずとも読んだ気にさせる読書録

   第1章は評論家編です。トップバッターは、映画評論家の淀川長治。僕の母校が生み出した最大の有名人かも。皆さん、この人知ってるかな?若い人は知らないだろうけど、伝説的映画人です。虚実ない交ぜにして人物像を浮き彫りにしてみました。若い人にはともかく、信仰者にとって『生死半半』は馴染みやすいタイトルだと思います。「映画を一生の伴侶にした」というほどの「熱中人生」は、観賞用先輩として得難いものだと思います。コラムに取り上げた僕の親友・平子瀧夫は小森和子に可愛がられた伝説の映画記者(?)かも。次に、半藤一利。処女作『忙中本あり』を書いた僕との初対面で、「くだらない本を随分読む人だね」とのたまわれた。今にして、「賛否半半」だと思っています。この人の「日本社会40年転換説」には僕も影響を受けたものです。取り上げた本はお勧めです。続いて森田実。かつての全学連の闘士から大の公明党支援者に変身したという人で、読者の皆さんも一度は会ったことがあるでしょう。着物姿のよく似合う人生の大先輩でした。実は姫路の女流作家・柳谷郁子とのご縁を取り持ったのは僕なんです。この本にも登場させたかったのですが、最終段階で漏れてしまいました。

⚫︎沖縄、中国、宗教、女性を知るために外せぬ本4冊

 第4に、坂東眞理子。この本に登場する女性はわずか7人だけ。選りすぐりの傑女ばかりだが、この人ほど初めて会った時から今日を想定しづらかった人も珍しいかな?と思った瞬間、ン?栴檀は双葉より芳しだったぞ、とも。要するにこちらに見抜く力がなかっただけかもしれません。尤も『女性の品格』には反発する向きもあるかもしれない。あれこれ考えるのも、その後残念なことに会ってないからでしょう。次に、寺島実郎。NHKの朝6時40分過ぎに時折登場するニュース解説は圧倒的に刺激を受けます。昨今数少ないリベラルタッチの評論家で私の好みです。宗教を取り上げたこの本では創価学会への言及が殆どありませんが、そのうちどっと吐き出されるものと期待しています。6番手は、ロバート・エルドリッジ。僕とは奥様共々大変親しい間柄。議員当時から今に至るまで最も激しく論争した米国人です。というより日本人でも彼のようにじっくり激しく議論した相手はいません。沖縄を語らせて彼の右にでる米国人はいないと確信します。真の弱者の側に立とうとする素晴らしい国際人です。最後は邉見伸弘。この人は公明党きっての論客・邉見弘先輩の長男。親父は僕にとってはかけがえのない職場の先輩でした。『チャイナ・アセアンの衝撃』は、中国ウオッチャー必読の本だと思います。「米中対決」が世に喧伝される中で、彼の中国見る眼は、紛れもなく本物だと確信している者のひとりです。(2025-6-30)

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