【112】合流諦めるのは早過ぎる━━立民、中道、公明の行く道《架空鼎談》/8-31

 案の定と言うべきか、意外とも言うべきか。立憲民主党(立民)、中道改革連合(中道)、公明党(公明)の3党の早期合流が困難になり、実質的に分裂状態になった。この問題をどう捉えるべきか。例によって、家族3人(父、母、息子)の架空鼎談をすることで、背景と展望を探ってみた。

⚫︎中道結成の原点回帰の大事さ

息子)僕の友人に立民好きがいる。彼に言わせると、公明って地域政党として凄いパワーを感じるけど、国政ではイマイチだって。親父の若い頃の公明ってもっと生き生きしてたんじゃあないの?やっぱ、与党化したせいかなあ?

母親)うーん。でも、なんだか公明と逆に、立民って国政じゃあ頼りがいあるような感じがするけど、地方議会じゃああんまり存在感ないわね。中道合流に反対が強いって、今更何って、いう気がするわ。

父親)おいおい。2人ともそう決めつけるなよ。日本の政治を考えた時に、自民が強過ぎる状態を変えるために、野党強化という方向に、公明は舵を切り換えたのが中道の出発点だった。戦いは始まったばっかり。焦ることないよ。

息)いや決められない三党がダメっていうんじゃなくて、衆参両院で公明、旧公明はもっと活躍して欲しいって思ってるだけ。親父さんの方こそ、公明に見切りつけるのが早過ぎて、「中道結成」に賛成してたんじゃないの?

父)加減のバランスはともあれ、自民を揺さぶるチャンスを見逃さずに早く手を打つべしと思ったことは間違いないね。古い自民を変えるには、立民と組んで大きなかたまりを作るしかない。数合わせではなく〝理念への忠誠度〟━━つまり立憲は、しっかりした政治理念を持つ、頼れる存在だと思ったんだよ。

母)中道に合流するかどうかは、立民だけじゃなくて、公明にとっても大変。結党から60年もの歴史を持つ党から、違う歴史を持つ党と組むなんて、簡単なことじゃないわよ。だからやるならやる、やらないならやらんと早く決めなきゃあー。何だか外から見てると、立民ってこれまでも党内でゴタゴタばかりしてた印象強いわ。

⚫︎日本政治の真の安定化のために

息)確かにそうかも。立民の方が地方中心に難しいと言うことなら、時間かけて議論するしかないよね。今年初めの衆院選は残念な結果だったけど、僕の仲間はやっぱり反自民の対抗軸の中心は立民しかないという連中が多いよ。

父)兵庫県ではそのむかし、連合5党協議会といって、労組の「連合」を軸に反自民の組織体を作ろうとしたことがある。今度の中道も似て非なるもんだよね。他の県ではないケースだったけど、やった価値はあったね。僕は兵庫の強さの原因の一つだと確信してる。今の立民代表も兵庫出身だからね。中々まとめるのは難しいんだろうなあ。

母)あの時は維新なんか存在しなかったよね。大阪の自民が分裂して維新は出来たって認識だけど、維新と自民はうまくやっていけるのかしら。維新は早晩雲散霧消するって言ってた人もいるけど、結構強いわよね。

息)親父さんは、維新に一度政権につかせるといいって言ってたけど、それってどういう狙いからだったの?

父)公明が自民と組んで20数年も経ったことで、右の勢力の不満が溜まってたよね。公明のストッパーが利き過ぎたって嘆く人も少なくなかった。それを吐き出させ、日本政治の硬直化を一度柔軟にする必要性を感じたからだよ。

母)柔軟にするって、政府の右傾化を促進させるだけじゃないの。議員定数削減は何とか止めたけど、副首都構想はゴリ押しで成立させてしまった。これで閣内に入ると、もっとやりたいことガンガンやりまくるんじゃあないの。

父)一見そう思われるけど、政治的実験としての維新与党化は、マイナスばかりじゃないよ。左右に振れつつ、あるべき姿に落ち着いていくってことは大きな意味で政治の安定化に繋がるって思う。公明が頑張っても中途半端だったから。今度は右バネを利かせて、自民党の本音部分が全開するのも悪くないかも。政治って決断が大事だから。

息)それって、公明が自民と組んできた20年余りが保守層にそれなりの理解をもたらしたから、今度はリベラル層にも同じように分からせようって、公明が立民に接近したことと相通じる側面もある考え方だねえ。そこは大事な点だから、中道は成功させたかったんだけどなあ。7ヶ月で頓挫して、もう中道止めるってダメだよ!だらしない。

父)結局は国民が政治のダイナミズムを理解していくことが国家としての総合力の強化に繋がっていくと、僕は思うんだよ。だから、一挙にすすっと行かなくても、当初の中道の旗の下に集まろうって動きは続けて欲しいね。

⚫︎中道の決意を世間に示すチャンス逃すな

母)それって、分かったようで分からないわ。要するに公明と中道はどうなるの?来年の地方統一選挙はどうするの?以前に、お父さんは、公明はもう公明の看板はやめて中道系無所属でいくべしって言ってたけど。

息)あれは親父の独創だよね。いや独走的で、先走り過ぎてとてもついていけないって思ったよ。

父)残念ながら、確かに誰も賛同してくれなかったね(笑)。だけど、中道っていう政治理念の重要性を一気に世の中に広めるチャンスだと思ったんだよね。公明って政党名は中立性があっていいけど、役割は終わったともいえる。60年の区切りをつけて、政治的スタンスを改めて鮮明にするには公明を一旦、中道系無所属にするといい。

母)だけど、来年の選挙に今から公明やめて日本全国中道に衣替えしますって言うのは難しくない?
息)いや、そうでもないかもしれないね。公明=中道っていうのは定着しているから、もう一気に行ってもいいかもしれない。決意を披瀝する意味では。だけど、もう賽は投げられ、ルビコンの橋は渡ってしまったんじゃぁ?

父)ここで三党が合流を辞めてしまうと、挫折感のみ漂うとも言えるからね。でも同時に、中道と立民の一体化に向けての意思調整━━つまり、政策だけでなく、国家観から始まってあらゆる面での方向性を詰めていく作業もしっかりやらないうちに店仕舞いするっていうのはどうにも残念だね。堪え性がなさ過ぎるよ。頑張って欲しいな。

母)それには、国際刑事裁判所(ICC)所長の赤根智子さんの応援をみんなでしなくちゃあ。彼女みたいな正義感溢れる人を放置したら日本の恥だわ。皇室典範問題では三党意見一致しなかったけど、この問題では一致して欲しいね。

息)おっ、母さんもそうなんだ。俺もおんなじ。

父)そこは三人意見一致だね〜。(笑) (以上8月31日午後4時現在)

 

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