零細市場の生き残り策はあるか

私が顧問をしているAKR共栄会の定期総会が、さる5月22日に大阪市内のホテルで開かれました。この会は、大阪、兵庫、京都の2府1県を中心に存在する小売市場に対して、共同仕入れ、共同輸送、共同保険を展開して、大手企業に対抗しようというものです。もう関わって20年になりますが、つくづく大事な試みだと自負しています。昔なら小ちゃな小売市場は、町のあちこちに見られたのですが、最近はどんどん潰れてしまっています■味のある店が姿を消すのは寂しい限りです。大手が資本力にものを言わせてのさばってくるので、小さな市場は助け合わないとひとたまりもありません。姫路でも私が選挙に出た30年ほど前に比べると、大きく様変わりしています。何とかせねばと、この会の傘下に入る市場を探してきました。幸い数年前から私の住む自治会内にある「新在家ニューセンター」という市場を新規参入させることができました。ここは今独自色を発揮しつつ頑張ってるのですが、なかなか苦戦しています■私のようなど素人がつべこべいってもらちがあかないのですが、やはり今の時代、ものを買っていただくには、工夫が必要でしょう。じっとお客が来るのを待っているだけではとても飛躍は望めません。高齢の消費者が多いので、そのためには宅配が必要ではないかとも思います。勿論、零細な企業にそこまでする力はないのですが、何とかしたいと思うのです。ちょうどそんな時に、今回の総会が終わった後の恒例の講演会では、宅配業界のウラオモテを知り抜いた方のお話を聞くことができました。元「味の素」に勤めていて、のちに東京海洋大学の客員教授になられた先生です。神戸灘生協、セブンイレブンの事業展開を通じてとても参考になる話をしてくれました■ここでのポイントは、結局消費者のニーズは個人の嗜好性に尽きるということでしょうか。大量生産、大量消費の時代から、個人それぞれに見合ったものへと消費者の期待するものは変化してきています。それを巧みにつかまえることが大事だと思われます。例えば、生協のやり方の向こうを張って、一人一人のニーズを予め掌握して、それを届けることができないかどうか。あるいは来店前に、店頭に用意できないかどうか。まだ決定打となるものは思いついていませんが、なんとか編み出して、地域に密着した市場の起死回生の手立てとしたいものと焦っています。(2018-5-31)

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