【197】架空鼎談 立党精神「大衆のために」を今改めて考える(上)/1-4

新しい年2025年が明けました。現在ただいまの内外の政治経済・社会の情勢はどうでしょうか?一言でいえば、お先真っ暗。残念ながら「暗澹たる状態」というほかありません。3年も前からウクライナ戦争やガザでの紛争が続く一方で、民主主義国家群は、「分断」に苦しむばかり。日本は政権与党の弱体化で、政治の混沌化が懸念されています。この状況を打破するために、政治に問われているのは何か。公明党はどうするのか。この辺りについて、これから鼎談方式で考えていきたいと思います。まずは、公明党の立党精神である「大衆と共に」を取り上げて見ます。

●連立政権における立党精神の活かし方

 娘)新年明けましておめでとうございます。今年も宜しくね。去年の衆院選は全国的には残念な結果だったけど、今年は参院選、都議選を始めとして、各地で大事な地方選挙があるね。兵庫でも尼崎市議選があるし。

父)そうだね。どれも負けられないね。参院選で与党勢力が議席を大幅に減らすと、もうお手上げになって、石破政権は破綻してしまうかもしれない。期待された石破カラーが発揮されないままというのは残念だね。

爺)そこまで保たずに、通常国会で行き詰まるとの見方もあるよね。でも、そんな悲観論に負けてる場合じゃないぞ。与野党の狭間にあって、公明党が「合意形成」に今こそ汗をかくチャンスだっていいたいよ。

娘)お爺さんは、与野党伯仲政治の方が自民党の多数独裁風政治よりもいいって、前々から口癖だったからね。ところで、党の理論誌『公明』の新年号の「次の勝利へ立党精神の深化を」って、もう読んだ?

父)とっくに読んだよ。今回の衆院選でなぜ公明党が負けたのかを、分析してた。この60年の社会の変化に対応する手立てを示すことが出来なかったからだと、結構厳しく、微妙な言い回しをしながら指摘してたね。

爺)そうだけど、結論がいささか定番だったなあ。「立党精神を立脚点に、今こそ公明党の真価が問われているとの自覚で、強靭な党構築に向けて知恵を絞ろう」って言うんだろう?当たり前のことを言ってるに過ぎん。

父)しかも途中で、「その答えを出すのは容易ではないが」って挟んでたのはずっこけた(笑)。

娘)そんなぁ!せっかく、優秀な編集部員の人が知恵を絞って懸命に書いているのに〜。でも改めて考えると、「大衆と共に」という「立党精神」を深化させるって、どう言うことなのかなあ?意外に分からんよね。

父)うん。60年前に公明党が立党された時には、与党の自由民主党と、野党第一党の日本社会党や日本共産党などがイデオロギー競争の政治に囚われて、大衆を忘れているから、そこを糺せってことだったよね。

爺)で、そこから約30年間にソ連が崩壊してしまった。いわゆる体制間競争で、資本主義の側が勝ったわけだ。国内的にも社会党が壊滅に至った。だけど自民一党では政権運営がおぼつかず、公明党が与党入りした。

父)そうした変遷を経て、今まで25年ほど自公政権が続いてきたんだけれど、そもそも政権与党を組んでる相手の自民党って、「大衆と共に」の精神が分かっているのかなあ?そこに立ち入らないと、始まらん気がする。

娘)確かに、公明党だけがそこを強調していても、相棒の自民党が大衆と遊離してたんじゃあうまくいくわけないわよね。去年の「政治とカネ」騒ぎを見てつくづくそう思った。自公両党が負けたのは、当たり前だって。

爺)ワシは、公明党の歴史は30年単位で二分して見る必要あり、と言ってきた。野党時代の30年は「大衆と共に」を強調するだけで良かったけど、後半の与党時代は、自民党に「大衆と共に」の精神を真底から分かって貰う必要があるよね。そこが足りてないと、結局は去年の選挙結果のようになってしまう。(続く 2025-1-4)

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