【32】客観的情勢は「解党」気運?━━架空鼎談『公明党のこれから』/8-20

 猛烈に暑い夏が続いています。7月の参議院選の自民党との〝連れ立ち大敗〟の結果、日本の政治は多党化と少数与党の厳しさが一段と鮮明になりました。選挙後1ヶ月が経ち、夏休みも終わりかけていますが、公明党にとってのこれからをどう考えるか。ここでは80代の爺さん、50代のお母さん、20代の孫息子の3世代による架空鼎談を試みました。

⚫︎新しい党を作るぐらいの気構えが必要

孫)暑い熱いって言ってるうちに、参院選からもう1ヶ月が経ってしまった。公明党の選挙戦総括もそれなりに進んでるみたい(斉藤代表の発言)だけど、僕らの感覚からすると、遅すぎるし、ピンとこないなあ。これだけ負けたら、人心一新というか、解党的出直しが当たり前だと思うけど。

母)あらぁ、いきなりきついことを。確かに世間的には大敗の責任は、党執行部にありというのが通り相場だけど、ことはそう簡単じゃあない。自公で組んで20年余。利害得失よく考えんとあかんのじゃあ?

爺)私の世代、特に男性は自民党と離れるべしとの意見が強い。こないだ大阪自民党の前代表が公明党との関係見直し論をぶってたよね。あれには反発感じるなあ。「三下り半」はこっちが突きつけたいよ。

孫)自公共に古い政党だっていう印象が専らだね。SNS、YouTubeを見たり、使ったりしてる僕らからすると、このところの選挙結果の傾向は当然だよ。公明党は自民党の言うがままの弱い党と見られてる。

母)そうかしら。もし公明党なかりせば、自民党はもっと酷くなってる。公明党はそれなりに自民党を制御しているって見方もある。今が正念場で、ここまで来たんだから、政治改革に更に取り組まないと。

爺)優しくも厳しいこと言うなあ(笑)。公明党60年の歴史を振り返ると、前半と後半がほぼ30年で二分される。ここらで、解党して、新しい党を作るぐらいの抜本的な対応をするいい機会かもしれんと思う。

孫)そうだよ。僕らの世代にとって、公明党って色でいうとライトブルー。爽やかで清々しいイメージがあるけど、インパクトが弱いよ。今の時代を変えていく馬力をもっと感じさせて欲しいって気がする。

爺)俺たちからすると、自民党政治を変えるという目標のもとに出来た公明党だから、ボロボロになった自民党を見てると、打倒自民の目標は達成した(笑)とみていいかもしれん。発想の転換をするとね。

⚫︎党のイメージ一新には「代表選挙」の実施こそ

母)自民党っておかしな党ね〜。選挙で負けた責任を石破首相にだけ押し付ける動きは納得いかないわ。「政治とカネ」問題で罪作りだった連中が大きな顔するなって。選挙の結果受けて心底反省しなきゃ。

孫)公明党には斉藤さん辞めろって声ないよね。ちょっと物足りないけど(笑)。これまでの党のイメージを一新するには、もっと若い人が全面に出て、ガンガン議論して日本を変えるために頑張って欲しい。

爺)どう変わればいいって思う?俺なんかはもう自民党との連立には区切りをつけて、党独自のスタンスで公明党らしさを出す方がいいと思うよ。中道主義の政党として「平和」への舵取りを大胆にやって。

母)そうね〜。自民党に気を使い過ぎてる感じが強いわね。「核廃絶」問題でも唯一の被爆国としての「らしさ」がみられない。昔の「素人」からすっかり「プロ」になって物分かりが良すぎる感じね。

孫)イメチェンには「代表選挙」をすることが一番だよ。例えば今なら自民党との連立の是非を巡って丁々発止の議論すればいい。安全保障でも年金制度などについても。それやれば世の中注目するよ。

爺)小さな政党が代表選挙やると、二分されて自壊するっていうけどどうかなぁ?中が見えないっていうのが一番いけないんじゃあ?公明党は「自己開示力」が弱いっていわれてるから、鼻明かしたいよ!

母)参院選で悔しかったのは、選挙区で3人落としたことや比例区で500万票台になってしまったことだった。ポッと出た政党が700万票も獲るって、もう呆れたね〜。こんな党は次の機会はドーンと減るかな?

孫)選挙戦略の根本的な違いや、時代の空気が関係していると思えるから、単なる風じゃあないよね。公明党の縁故に起因する人海戦術的地上戦とは次元が違う。天空から舞来る空中支援って来ないかなあ?

爺)そんなの当てにしても仕方ない。とはいうものの、〝されど我らが戦法〟だよなぁ。候補者の辻説法と握手、支援者の戸別訪問への熱意がベースだけど、それを上回る飛び道具としてのSNSってことか(笑)

母)加えて常日頃からの政治学習も大事ね。それにしても、石破さんが辞めるとなると、また衆院解散、総選挙なの?年がら年中選挙だよ〜。議員さんも大変だろうけど応援する側も、もういい加減にして欲しいって気分になるよね〜。選挙制度の有り様を抜本的に変えるってこと誰か考えて! (2025-8-20)

 

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