健康なまちづくりには予防歯科をー香川県の歯科医を訪ねて

人間の出会いって面白いものです。代議士を引退して普通の人間に戻ってこの暮れでちょうど4年。様々な出会いが今年もありました。中でも年末近くになって知り合った大和泰隆氏は底知れぬパワーを秘めた人物と私には思われます。彼は大阪大工学部建築工学科を40年程前に出た後、家業の建設請負業を経て、様々なコンサルタントとして活躍してきたひとです。この1年大手建設コンサルタント業界に身を置くようになった私と接点が出来ました。しかもその共通点は歯科医院をめぐる経営というのですから、我ながら笑ってしまいます▼私のブログをご覧いただいている方は、既にご存じのように、私は歯科医とのご縁が少なからずあります。国会でも歯と骨粗鬆症との関係を取り上げ、懸命に両者の改善に取り組む高石佳知歯科医師の闘いを紹介したり、昨年末には、姫路の河田克之歯科医との対談本『ニッポンの歯の常識は?だらけ』を出版したりもしました。そこへ新たな歯科医師を、大和氏からに教えていただくことになったのです。このひとは高橋伸治さんといい、香川県高松市で歯科医院(しん治歯科医院)を開業しています。早速に淡路島を経て四国路を車で飛ばして、その経営の一端を見学に行ってきました。勿論診察していただくことも兼ねて▼その気になったのはどうしてでしょうか。それは、ひとえにその経営の在り方が徹底した予防治療に貫かれており、地域住民と深い信頼関係で結ばれていることにあります。高橋伸治編著『「いいかげん」が好い加減ーヘルスプロモーション型予防歯科の楽しさを伝える』という変な題名の本をよんでひらめいたこともありますが、惹きつけられたのは、ネットで見た歯科医師8人、歯科衛生士12人というスタッフの充実ぶりと年間1万人近くもの人が定期健診に訪れるということでした。そして患者さんたちの素晴らしい笑顔にも。百聞は一見に如かずです。まことに綺麗で広々とした医院。待合室がこれまで私が関わった歯科医院の診察室ぐらいあります。受付に待機するロボットに始まり、4か月先までの予約がぎっしりと詰まった一覧表にいたるまで、IT機器が駆使されていることで解りました▼蛇足ながら、人間らしさに貫かれた治療の実態は、歯の磨き方指導(いゃあ、気持ちが良かった)に代表される歯科衛生士さんの優しい人となりにあります。そして院長の懇切丁寧なパソコン画面を使っての患者の歯の病状説明にも。院長とは診て頂いたあと、場所を移して長い時間をかけてありとあらゆる口腔医療のこれまでとこれからを語り合いました。その中身はおいおい紹介しますが、従来の歯科治療との発想の違いを痛烈に感じました。これからの健康都市構想(私の目下最大の関心事です)の基盤には、こういったヘルスプロモーション型予防歯科が据えられる必要があると強く確信したしだいです。                         (2016.12.29)

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