地域振興に取り組む確かなるひとびとの雄姿

 今年の締めくくりとして仕事などで付き合ってきた人の中から、強く印象に残る二人を挙げてみます。共に地域振興に取り組む人です。まずは勝瀬典雄(かつせふみお)さん。この人の肩書は、兵庫県立大の客員教授ですが、広島県立大でもMBA対象に地域経営改革や観光振興に向けて教えておられます。一言でいうと「地域活性化に向けての住民主体の形成と自立的事業化の促進の仕組みをお手伝いすること」が彼の仕事になります。全国各地を飛び回り、更にその中から起きた需要に応えるべくこの三か月ぐらいの間にカンボジア、ハンガリー、オーストラリアと世界にも足を伸ばし、席の温まる暇もないほどです。2年程前に知り合いました。淡路島DMOに取り組むものとしてこれ以上ない強い助っ人です。ついこの間も広島で落ち合って彼の主宰するチームと種々意見交換する機会を得ることが出来ました▼国会議員として私も様々な分野の専門家と繋がりを持っていました。とは言いましても、現実の地域振興に向けて何が出来るかとなると、本当に無力という他ありません。マーケティングとマネジメント力を必要とする場面で正直言って右往左往するのが関の山です。これから彼が得意とする分野(地域商品の発掘・ブランド化、企業化支援など)で大いにお世話になるつもりです。広島で白熱の討議をしてきましたが、私の理解度はともかくとして、柔和で優しい彼の物腰と指導ぶりに深い感銘を受けたものです。明年早々から私が専務理事を務める瀬戸内海島めぐり協会と共に本格的に行動を起こしていく予定です▼もう一人は、榎田竜路(えのきだりゅうじ)さん。この人は音楽家でプロデューサーにして北京電影学院の客員教授という肩書を持っています。この人の仕事は極めて多岐にわたり、ひと言では言い難いものがあります。今ご本人が最も力を入れており、こちらも関心を強く持っているのは、地域おこしのために、高校生や地域住民を対象に映像作成の手法を伝授されていることです。先に紹介した勝瀬さんとほぼ同時に知己を得ることが出来ました。共通の友人がいるのに、当のお二人が忙しすぎて未だ対面が適っていないというのも面白く妙な話です。榎田さんは此の半年ほど西播磨の市川町に毎月やってきて30人ほどの受講生に講義をしてきました。その都度私は講義を終えた彼に姫路を中心とするこの地域の良きところを案内し、大変に喜ばれてきました▼彼もこのところ、沖縄、津山、徳島など全国各地を飛び回る傍ら度々外国にも足を伸ばしています。地元の名士たちに対して高校生を含む若者によるインタビューを展開して、それを活字と音楽とナレーションで2分間の映像にまとめるという作業の仕方を彼らに教えています。当初は過疎地域の地元に誇りを持てないばかりか、脱出ばかり考えていた若者たちがこの作業を通じて自分自身と向き合うことの大事さを知り、地元に強い関心と熱意を持つようになってきています。先日、市川町での最終講義と10人の受講生の作品公開及び講評、修了証書授与の場面を観てきました。作品に粗削りさは否めないものの、受講し終えての若者たちの嬉しそうな姿が印象に強く残りました。懇親会では口々にふるさとを蘇生させる願いを語っていました。こういう作業を通じて草の根の地域振興の基盤が出来ていくことを深く実感した次第です。淡路島の振興にも必ず役立てることができる手法だけに、いかにしてこれを導入するか、来年初頭から取り組みたいと思います。勝瀬さんと榎田さん。地域振興の奥の手を知り抜いたお二人の先達と知り合えた私は果報者です。これを生かすも殺すも私の腕次第。明年からの展開に乞うご期待と言って、今年最後のブログにいたします。皆さん、良いお年を。(2017・12・30)

「明治150年」に待ち受けるものにどう立ち向かうか

先日、我が地域の公明党支部会に呼ばれてお話をさせていただく機会がありました。20分ほどでしたが、明年が「明治維新から150年」となることに事寄せて、そこに予測される事態とそれへの立ち向かい方について私の考えを述べてみました。ここではそこでの話を基本にして若干整理したものを記してみます。
 明治は1868年に始まりましたから、明年2018年でちょうど150年が経つことになります。この期間の大まかな捉え方は、世に「40年日本社会変換説」というべきものがあり、わたし的には中々穿った見方であると同調しています。維新からおよそ40年後に日清戦争を経て、日露戦争の勝利があり、日本はアジアの大国にのし上がりました。しかし、その後も「富国強兵」の国家的膨張政策を取り続けた結果、更に40年後の1945年には、あの太平洋戦争の敗北という事態を招き、一国滅亡の危機に瀕することになりました。そして、荒廃した国土を旧に復すための臥薪嘗胆の壮絶な経済至上主義の努力の結果、40年後には世界で米国と争う経済大国に昇りつめ、やがてバブル絶頂から崩壊へと歩みます。そして今、失われた20年、30年と呼ばれる時期を経て、40年後の2025年には少子高齢化のどん底に転がりこもうとしています▼これは極めて概括的な時代仕分けですが、見方によっては、80年のサイクルで日本は国家的危機に直面するとの予測に直結します。明治維新では江戸時代の鎖国状況が打ち破られ、欧米列強の侵略のもとに植民地にされかねない事態でした。それは先賢たちの必死の闘いで何とか乗り切りましたが、80年後に結局米国に叩きのめされ、占領されてしまいます。いらい現在に至るまでの73年程はうわべ上は独立国家ですが、実質的には未だ米国の占領下にあるのと大差ないとの見方さえあります。このままいくとあと7年ぐらい後には、再び日本は滅亡してしまうのではないかとの危機意識です。「三度の開国」ならぬ「三度の亡国」といえましょうか▼そういう時代背景を考えるときに思い起こされるのは、「尊王攘夷思想」の台頭という問題です。これは、ごく最近、加藤典洋さんが指摘していますが、それによると、明治維新の前夜に、「尊王」か「佐幕」か、あるいは「開国」か「攘夷」かなどと、欧米列強の侵略の前に、日本の思想状況は千々に乱れました。そして明治維新の前と同様にかの大戦の直前にも昭和維新の名のもとに、「尊王攘夷」思想が台頭してきたというわけです。今80年のサイクル通りに、我々の周りにみたびの「尊王攘夷」思想が跋扈する兆しがうかがえるというのが加藤さんの見立てです。ヘイトスピーチなどに見られる中国、韓国など近隣アジア蔑視やら日本会議の膨張がそれだといいます▼確かにそのような傾向は否定できません。しかし、以前の二回と明らかに違うのは創価学会、公明党の存在ではないでしょうか。日本だけではなく、世界にいま広く深く浸透しつつある創価学会SGIの存在は過去二回と全く違う要素です。また政権に公明党が入っておりその運営の一翼を担っていることは、大いなる希望でないわけがありません。自然に任せていると二度あることは三度あるとのたとえ話のように、日本が三度目の閉鎖的な一国主義に陥りかねないのですが、それを断じて跳ね除けるべき主体に、我々こそなっていかなければならないのです。しかしこれとて唯々諾々と構えていてはいけません、虎視眈々と我々のいくすえを邪魔しようと狙っている動きがあります。このことをしっかり銘記したうえで、元気に明るく新しい年に立ち向かっていきたいと思います。(2017・12・24)

感性、優秀さ、見目麗しさー現代女性に纏わる三つのポイント

慌ただしい年末の会合で聴いたり、交わした話から気になるものを紹介したいと思います。相変わらず西に東に飛び回っていますが、その内の三つの忘年会でのものを。一つ目は、骨粗鬆ネットワーク(代表・高石佳知歯科医)の定例会が終わった後での打ち上げの会でのこと。Tさんという、手相観を始め、血液型や星占いを通じて人の運勢をみるのがもはや達人の域に達しているひとと久しぶりに話しました。このひとは、左脳派のひとは音楽や絵画など芸術に興味を持ちなさいと常日頃から強調しており、私も会うたびに言われます。つまり、理屈や議論が好きな理性タイプ(左脳派)は、感性重視の生き方を生活に取り入れることで、若さを取り戻せるというのです。しかもそれは女性と付き合うことが最も手っ取り早い方法だ、と。このひと、今年初めに奥様を失くされたとのことですが、未だ喪も明けぬうちから、ある女性と付き合い始め、今や毎日会うことを心がけているというのだからただごとではありません。この世では、妻以外の女性と一定の線を越えて付き合うなどご法度と決めている私など、とても真似ができることではありませんが、せいぜい芸術もどきのものに関心を持つことで代替させようと思っているしだいです▶二つ目は現役の頃に付き合った番記者の会でのこと。男女取り混ぜて5人の脂の乗り切った幹部記者(50歳代ばかり)たちが異口同音に言っていたのは女性記者の優秀さについてです。それはいわゆる学校の勉強が良くできるというだけではなく、取材力でも度胸ぶりも、とても普通の男では太刀打ちできないというのです。新入社員の試験となると、筆記はもとより、面接においても、合格者の7割から8割は女性が占めてしまうようです。男性にはあらかじめ下駄を履かせないと、自然に任せておくと、女性ばっかりになりかねないとさえ。先般某新聞社の女性記者が安倍首相への記者会見での質問で大向こうを唸らせましたが、そのうち彼女のような記者がどんどん増えるだろう、と。某テレビ局の女性記者が過労死をされましたが、これも仕事っぷりがいわゆる女性の域を超えた過酷なものに挑戦した結果ではないかと云います。女性はひ弱だとのイメージにいつまでも拘っている場合ではないのかもしれません▼三つ目は、姫路出身の各界で活躍するメンバーで作っている姫人会でのこと。官僚出身、大学の元副学長、元大手大企業幹部ら4人に加えて、久方ぶりに参加した早稲田大学理工学研究所研究院の福岡秀興教授(産婦人科医)の話は興味深いものがありました。このひとは、かねてより妊婦の栄養不足の行き過ぎに懸念を表明し、社会全体で対応を急がないと、こどもから大人へと成長するなかでの影響が深刻であると警鐘を乱打してきています(朝日新聞3・21付けオピニオン・フォーラム欄=「小さくなる赤ちゃん」という大型インタビュー記事)。実は現役時代に公明党の政調の会合に来てもらいスピーチをしてもらったこともあります。胎児期の栄養・環境が疾病のリスク、健康寿命の約70%を決定することが、遺伝子のレベルで明らかになってきており、母子保健の重要性がますます痛感されるというのです。これは今の若い女性が痩せることに熱心なあまり、栄養を摂らない傾向が強いことが最大の原因なのです。小さく生んで大きく育てるなどと高をくくっていては、とんでもないことになるかもしれません▼以上、何れも女性に纏わるお話三題です。「21世紀は女性の世紀」と言われてきましたが、20世紀までの男優位の社会の本質に基本的には変化がない状態が続いています。21世紀になってもう20年近くが経ちますが、掛け声だけで、依然として女性の社会的地位は低く、活躍場面はそう多くなっていないのです。さて、これをどうするか。稿を改めて意見を述べてみたいと思います。(2017・12・14)