【39】不思議な活力源との出会い━━姫路での「第9回異文化交流会」に参加して/9-25

 「自他共尊の社会を目指して」と謳った『異文化交流会』が一昨日(9月23日)に姫路キャスパホールで午後1時から開かれました。バンド演奏や歌やダンスから箏曲とフラメンコのコラボまで全部で11の演目が途中10分の休みを挟んで3時間に渡って披露されました。私も懐かしい友人を誘って参加してきました。この催しは今年で第9回になるのですが、主催はMusic & Danceの会。姫路界隈に住む皆さんが日頃様々な文化芸術と接触した結果を披露し合うものです。兵庫県や姫路市などの地方自治体の各部局が後援してきています。実はこの試みを企画運営している中心者は、僕の竹馬の友で豊田秀昌君といいます。彼とは小学校2年の後半まで一緒だったのですが、その後30年ほどの〝中抜け〟状態の後に、縁あってこの40年近く、軽やかな付き合いをしてきています。ここでは、彼の行動から受けた「触発」と、僕との「共振」とでも言うようなものをご紹介したいと思います◆会場で見聞きした「異文化交流」の実態は、ラテン音楽やフラメンコダンス、ハワイのフラダンス、アンデス系の民族楽器の演奏(写真)や、中東アラブを発祥地域として世界に広まっているベリーダンスなどの披露でした。それに、日本古来の伝統文化としてのお琴が加わって、フラメンコダンスとコラボをしたり、一方、ケーナの演奏でベリーダンスを踊るなどといった異色の組み合わせもありました。そんな中で、アンデス民族衣装をまとった老若男女が、ケーナ、サンボーニャ、チャランゴなどといった珍しい楽器を演奏したのは目を惹きました。たつの市御津町を拠点に活動するグループで結成4年目だといいます。偶々メンバーの1人に30年来の旧知の友人がいるのを発見しました。3年前から月2回の練習に参加してきたといいます。久しぶりの出会いでしたが実に楽しそうで確かなる変身を驚きの目で見たものです。また、普段はCMソングやアニメソングを中心にアカペラで活動しているという男性4人組のコーラスグループが著名なジャズピアニストと組んだ巧みな演奏には、舌を巻きました。日常の仕事の合間に、異文化を取り入れようとする挑戦の姿に目を見張る思いでした◆実はこの催しに僕が初めて観客として参加したのは第2回大会の時でした。会場は僕の生まれ育った地域の公民館でした。舞台というようなものはなく、パイプ椅子を並べた観客席がしつらえられた狭い空間での開催でした。だけども不思議な活力を感じたことを覚えています。7年が経って会場は見事に〝成長〟していました。立派な客席に身を沈めて、壇上袖で挨拶する豊田君(写真)や、応援に駆けつけた姫路市長の話を聞きながら、「豊田の頑張り」に改めて敬意を抱いたしだいです。僕は議員を辞して既に12年ほどが経ち、住まいも姫路から西明石へと転じましたが、姫路での豊田君の地域活動には大いなる敬意を表して、見倣ってもきました。引退後直ぐに、新在家自治会の役員を引き受け、副会長から会長を経て顧問をするなど引っ越すまで5年以上地域活動をしてきたのです。それまでなかった青年部や超青年部(老人会の別名)を新たに作りました。月刊の地域ニュースの発行や、地域の著名人による講演会や演舞会の企画実行など、あれこれと新しい企画にも取り組んだものです。引っ越して5年を超えましたが、秋祭りに担いだ神輿の重さが忘れられずに今でも「里帰り」を心がけています。同自治会公民館に「赤松文庫」と称する、僅かながらの書棚コーナーを作っていただいたご恩も忘れ難いものがあります◆実は豊田君は、この催し以外にも播磨国総社の「輪抜け祭」の展開にも関わり、卒業して60年を超える出身高の合唱団で歌う一方、何かとお世話を焼くほか「英語多読の会」で自身の知性を磨くことも忘れていません。交流会に一緒に行った友人たちと、「これだけの面々を束ねる豊田君の常日頃の努力は大したもんだね。人が好きなだけでは務まらないよ」と大いに称賛し合ったものです。「人生百年時代」と言われる今日、定年後の30有余年ほどの生かし方が問われています。僕の高校時代の仲間たちを見ても、絵を描くグループに所属してひたすら絵筆を握る友や、気象予報士や美術館の学芸員の資格を取って趣味の領域を広げたり、カラオケに没頭する人など多士済々です。来年は10周年を迎える姫路の「異文化交流会」も、大きな区切りにふさわしい軌跡を築きあげた上で、一段と充実した盛り上がりを見せてくれることを期待しています。と同時に僕自身は新たなる挑戦への秘策を練っているところなのです。(2025-9-25)

 

 

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