いちから解る集団的自衛権問題(上)ーその歴史と背景

今なぜ集団的自衛権問題なのでしょうか?この問題のポイントをめぐって、三回に分けて、解説してみます。一回目は、その歴史と背景についてです▲安全保障をめぐる様々な課題については、世界の中で、日本だけは特殊です。先の大戦の敗戦という結果を受けて、平和憲法(9条)のもとで、どの国も持っている集団的自衛権という権利(=同盟国が攻撃されたら、自国が敵国から攻撃されていなくとも、反撃し、同盟国に加勢すること)を使わないものとして、歴代政府は決め、自らを縛ってきました▲憲法が公布された昭和21年頃は、個別的自衛権(=自国で自国を必要ならば、武力を使ってでも守ること)すら認められていないとの主張もありました。自民党を除く各政党は、昭和27年に自衛隊が出来てからも、長くこれを憲法違反の存在として位置付けてきたのです。しかし、国際情勢が変化(朝鮮戦争やら冷戦の進展)する中で、平和憲法(9条)を変えて、自衛隊がもっと自由に活動できるようにしたいとの声が起こりました。とくに、自民党では、昭和30年の結党以来、改憲をかかげて、集団的自衛権を行使したいとの主張を打ち出してきていました▲だが、憲法を改正することは、衆参両院での議席の三分の二以上、国民の過半数の賛成が必要といったように、大変にハードルが高いということが現実問題として存在し、なかなか難しいという事態が続いているのです。そのことから、近年は、解釈を変更してでも行使が出来るようにしたいとの要望が高まってきました▲国際社会とくに北東アジアは、中国の軍事的抬頭やら、事あるごとに日本海に向けて、ミサイルを発射させる北朝鮮の不穏な動きなど、波乱含みです。それらの動きに、緊張は高まらざるを得ず、いつ何があってもおかしくない危険な情勢であると言えます。同盟国アメリカにすべてを任せきりで、もしかの場合にも日本はアメリカを支援することさえしなくてもいいのか、との観点から、安倍首相は、戦争を防止する力、つまり抑止力(相手が戦争を仕掛けたくても怖くて出来ないという力)を持ちたいがために、集団的自衛権の公使を容認できるように閣議で決めたうえで、様々な法律を作って可能にしたいとして、与党・公明党に協議を求めてきたのです。(2014・7・10)

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