《4》B型肝炎救済に立ち向かうー被害者弁護団との連携に力/9-21

「とっても長く裁判が続いているから、ここらで被害者を適切に救済する手立てを講じてみてはどうか」(趣意)ーこんな粋な判決を下した人は三浦守裁判長。さる4月26日のB型肝炎をめぐる最高裁でのこと。B型肝炎訴訟とは、幼少期の集団予防接種の際に、注射器の使い回しなどが原因と見られるケースでその後に肝炎を発症したりしたことから起こされた裁判のことである。国と被害者弁護団との争いは既に10年を超えて続いている▲三浦裁判長の判決に喜び、一気にここで救済の手が差し伸べられるよう、動きたいとする弁護団から相談があった。実は、私が現役の頃に党肝炎プロジェクトチームの座長としてC型肝炎、B型肝炎と双方の訴訟に関わる機会があり、弁護団のメンバーや被害者らと接触した。前者では、福田康夫首相(当時)の英断もあり、見事な政治的決着を見た。後者でも問題を残しながらも一定の成果はあった。それから10年あまり、B型肝炎について残った大課題が引き続き存在してきた▲それは除斥問題である。B型の場合、解決には発症から20年の間に限り、肝炎訴訟の救済対象とするとの規定がある。つまり、時効である。一旦治ったと見えても再発することも多く、「20年規定」を杓子定規に用いようとすると、泣くに泣けない人が出てくる。そこで、三浦裁判長の示したような手立てが必要となり、〝政治の出番〟となるわけだ。国はーここでは直接担当する厚生労働省だがー一律に除斥の基準を講じることで、損害賠償を低く抑えようとする。これを覆すべく公明党の力を貸して欲しいというわけである▲私のところには、この10年あまり共闘してきた少壮の弁護士がやって来た。被害者の実情を改めて訴えられた。是非、政治の力、公明党の戦いを期待したいとの声に動かされた。山口那津男代表に直ちに連絡をした。同代表によると、三浦裁判長は司法修習生の同期だとのこと。司法と政治と、道は分かれたけれど、彼の被害者救済の温かい心配りに感動したという。言葉の響きに共闘の思いを感じた。「落ち度がないのに、苦しむ人たちを救済する」との司法の原点に立ち返って、動くことを約束してくれた。さあ、夢よもう一度。肝炎対応で、苦しむ被害者のために、私ももうひと働きしようと決意している。(2021-9-22  一部修正)

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