従来的な見方に安住してると怖いぞー野党共闘異聞

共産党の動向に強い興味を持ってる友人から先日、電話を頂きました。「野党共闘に熱心なこの党の昨今をどう思うか」が主たる内容でした。このところのメディアの関心事は、衆参同日選挙の有無にあり、それに伴う野党の選挙協力の行方です。共産党がこれまでのすべての選挙区に候補者を出すという「党勢拡大」姿勢一本から、他党に花を持たせる方針に変えるというのは、大変な変化に見えます、果たしてどうなるかは、誰しも関心を持たざるを得ません▼雑誌『世界』に小沢一郎さんと志位和夫さんが対談をしていたものを読みましたか。今までおよそ考えられなかった組み合わせです。尤も、このところ共産党は一部地域において自民党との協力も時々やらかしているだけに、「目的のためには手段を選ばない」手法としてはむべなるかなとの思いもします。小沢さんも落ちたものだという見方が一般的で、さしたる関心が持たれているようには見えません。しかし、今の小選挙区比例代表並立制を導入するに際して、最も熱心だったこの人は、制度の根本を熟知しているだけに、なおざりにしてはいけないと思います▼窮鼠猫を噛むとのたとえが意味するように、人は追い込まれるとただならぬ力を発揮するものです。いや、小沢氏も志位氏も追い込まれているのではなく、今こそ好機到来と欣喜雀躍しているようです。こういう時に、「なんでも反対・共産党」「政策実現の実績ゼロの党」だと言い募るだけでいいのでしょうか。確かにこれまではそうですし、民主的な議会政治になじまないものを本質的には持っている党ですから、批判そのものは間違っていません。ですが、有権者はそれに直ちに同調しないのではないかとこのたびは思われます▼民主党が政権を取った時の選挙で「一度(民主党に)やらせてみたら」がきまりフレーズでした。それと同様に今度は「共産党に一度大きく議席を与えてみたら」という風になる可能性があります。それぐらい安倍政権に危うさを感じている有権者がいると見たほうが無難です。「毒は毒を以て制す」と言いますように、自民党という毒性を消すために、共産党という毒性で対抗しようとする動きが出ないことをねがいます。公明党は薬だと私たちは思っていますが、「一服の良薬」では大状況を変化させられないとの見方もあります。「毒にも薬にもならない」民進党ではありますが、「毒」に引っ張られると、化学変化を起こし「大化け」もあり得ます。ここらあたりの話を冒頭の友人にしました。ともあれ、従来的なもの見方に安住していると、選挙では負けることははっきりしていると思います。(2016・4.16)

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