自転車をめぐるほろ苦くも珍しい体験について

最近のラジオで傾聴に値するのは自動車事故防止キャンペーンです。毎日ジョギングの最中に聞ききながらにやにやしています。NHKにしてはまことにユニークな工夫を凝らした番組です。私の住む地域でも先日、自転車にまつわる道路交通法改正についてのポイントを学ぶ講習会がありました。例年この時期に行われる防災訓練に付随して、今年は自転車の運転マナーについて学ぶことになったのです。老いも若きも警察の関係者やホンダ技研からの派遣社員による講演をしっかり聞き、いい勉強をしました▼自転車にまつわる私の思い出はちょっと珍しい。幼年期を小高い丘の上で暮らしたことから自転車に乗る機会を失ったために、実は私は40歳を超えるまで自転車に乗れませんでした。まあ、正直言うと、丘の上暮らしは理由になりません。恥ずかしながら自転車に乗る勇気をガキの頃に持ち合わせなかったのです。そのまんま自転車に乗れぬ状態で歳をとってしまいました。そういう私にとって42歳で選挙に出馬するという機会は複雑な心境をもたらしました。選挙には自転車が欠かせません。自動車の免許の方は慌てて取ったものの、自転車は今更練習するにも気恥しくズルズルと日が経ってしまいました▼東京から姫路に転居して間もないころ、家の横にあった広場で思い切って練習を始めました。あいさつ回りが本格化する前に自転車を乗りこなす必要があったからです。自転車のタイヤと地面の間に摩擦があったほうが滑らずにいいのではないかと、砂利のあるところを選んでひとり練習を始めました。すると、妙な物音に気付いた当時中学一年生の娘が二階から乗り出して「お父さん!背筋をもっとまっすぐ伸ばさなきゃ」「曲がるときは体を傾けて」と大きな声でアドバイス。一度にまわりに知られるところとなりました。で、あとは一度バタンと倒れたものの、なんとか免許皆伝”となったしだいです▼娘のお陰で乗れるようになったものの、覚束ないハンドル捌きで市内を回ったことは懐かしい思い出ですが、思えば命がけの選挙活動だったとも言えます。選挙活動のさなかに交通事故で亡くなったり、大けがをしたという先輩や同業他者の話は数多あるからです。言ってみれば、私も危ない橋を渡ったというか、危ない道路を走ったものです。自動車も、自転車も”免許取り立て”てで、播磨路を縦横無尽に走り、無事に大した事故(小さな事故はいっぱい)もなく終えて当選することができました。それからはおかげさまで運転をしてくれる秘書さんができて、20余年。今や完全なペーパードライバーです。自動車は仕方ないにせよ、自転車は乗らないわけにはいかず、このところまた乗るようになりました。そこへ今回の道路交通法改正です。真剣に講義を聞いたことは言うまでもありません。お互い自転車をなめずにしっかりとルールを守って無事故を目指しましょう。そんな私が今や、自転車のシェア化を目指す仕組み作り事業の顧問を引き受けています。その辺りの苦労談はまたの機会に(2015.10・30)

Be the first to comment

Leave a Reply

Your email address will not be published.


*