パーキンソン病を患った昔の仲間が見事に復活した。それをFMラジオで2週(16、23日)にわたり聴いた直後の24日に、今度はNHK綜合テレビで歌手の美川憲一さんの闘病中の姿を観た。関心が重なった。そういえばあの人も、それからこの人も、と。周りに患者さんは少なくない。日本では30万人近くもいるとのことだが、実際はその3倍くらいだとも。僕の議員時代の後輩・山田哲郎さんは、4期にわたって神戸市議を務めたが、50歳代後半から原因がよくわからぬまま身体の不調を感じるようになった。あらゆる医療機関に行っても分からない状態が続いたという。数年間の苦闘の末に、ようやくパーキンソン病と判明、見えなかった敵が姿を現した。死闘が始まった◆この病は、人間の脳からの指示系統に支障をきたす難病とされ、今は確実に治す方途がないとのこと。症状的には手指が震えたり足がうまく動かないなど、動作や歩行困難をきたすことが一般的な兆候とされる。人によって様々な障害を伴うが、進行を抑えることは十分可能だ。前述の山田さんは闘病生活15年ほどの中で、運動が効果的だと自覚した。ボクシングやら卓球をやってきたというからなんともはや凄い。発症していない頃の彼を知る身からすると、パワフルな生き方が目立っただけにやり過ぎを心配する◆闘病生活の中での思いを聞いたのは、FMkiss神戸の「ひまわりラジオ」による。聞き手は参議院議員の伊藤孝江さん。かねてこの番組を注目していたが聴くのは初めて。卓球は効果的だろうとは素人考えでもわかる気がするが、ボクシングは何かの間違いではと思った。その上、これからアメフトに挑戦するというのだから。ともあれ、何事も過ぎたるは及ばざるがごとしと、常識的に考えてしまう僕なんかは邪推する。だが、彼は病になって後ろ向きどころか一段と挑戦姿勢が強くなったようだ。病の実態を知ってもらい、国の様々な支援を引き出そうと国会陳情にも余念がない。市議当時のパイプを十二分に生かして縦横無尽の活躍は頼もしい限りである◆一方、パーキンソン病の宣告を受けて、何事をするにも差し障りを感じて、身体を動かすのに億劫になりがちの人もいる。テレビでのインタビューを受けていた美川さんは僕と同じ80歳。子供の時からの母親の助言「しぶとく生きる」を座右の銘に日々ストレッチに励む。放映では同病の人たちに諦めずに闘病に取り組むようメッセージを伝えていた。また山田さんの周囲の人の思いやりが大事との発信も印象深かった。高齢社会に生きる我々には容赦なく様々な不都合が押し寄せてくる。かくいう僕も先日身体の不都合部分を書き出したところ、十指に余った。我ながら呆れる。心臓、脳というエンジン部分は大丈夫だとの身勝手な自信はあるものの、手足から皮膚、眼歯など細部は心許ない。日蓮大聖人の「南無妙法蓮華経は獅子吼のごとし、いかなる病障りをなすべきや」(経王殿御返事)との御書の一節を身口意に刻み、強気でいくしかないと心に誓っている。(2026-5-25)