日常的に議員の情報(質問力、仕事ぶり)を公開することの大事さ

嵐のようなこの数日間は何だったのかー遠山清彦君が議員辞職したことが夢の出来事のように思われます。衆参両院議員を20年間にわたって勤めた彼が辞めるに至った経緯は周知の通りですが、心底残念なことに思われます。この間に、様々な論評が耳に入ってきましたが、気になったものを三つほど挙げます(大要趣旨だけ)。一つは橋下徹元大阪府知事のコメント。個人的には辞めるほどのことではないと思うが、辞職したのは潔い。だが、何か他に背景があるのではと思ってしまう。この人らしい勘繰りといえましょう▲二つ目は、立憲民主党の安住国対委員長。彼は世論の厳しい動向に追い込まれて辞めたのであって、決して自ら選んだのではなく潔くもなにもないというもの。このコメントは情け容赦がない典型です。こう言う時は敢えて優しく言うものです。三つ目は、ある政治評論家。公明党にも銀座の高級クラブに行く人がいるのには驚いたというもの。もっと顰蹙を買って当然の不祥事が残念ながら過去にあったのに、公明党をこのように清廉潔白な存在と見てくれる人がいるのだと言うことに却ってこちらが驚きました▲私が遠山清彦という政治家をいかに買っていたかは前回に書きました。それゆえ、今回の出来事は魔がさしたのか、と残念に思います。そこで、気になるのは、前々回に書いたように、公明党議員の与党化(自民党化)です。彼にもそれがうかがえていました。これは一時的な問題ではなく、20年間の蓄積のもたらすものと言えるかもしれません。昨日、ある党幹部と電話で様々なやりとりをしました。意見が一致したのは、野党経験がない公明党の若手議員の深刻な与党化問題です。彼は、「予定調和で、役所と事前に擦り合わせて、原稿を読むような質問ばかり。それじゃあ、野党議員は務まらないよと言ってますが、批判精神が薄弱です」とズバリ手厳しい一言がありました▲私は日本の衆参両院議員がピリッとしないのは、真実の意味で議員自身が「情報公開」に晒されていないからだとの持論を持っています。日常的に議員が有権者の厳しい眼差しに直面するには、質問の中身を常に査定されることが必要でしょう。かつてある新聞が試みようとしましたが、途中で挫折してまったようです。惜しいことです。恐らく議員、政党側から文句が届いたのだろうと推測します。与党の馴れ合い質問、野党の腰砕け質問を、新聞、週刊誌、月刊誌が恒常的に追えば、もっともっと政治は緊張するはずです。スキャンダルを追うばかりでなく、資産公開だけでもなく、日常的に「政治家の質問」「仕事ぶり」をチェックする必要があります。そこからは「選良としての値打ち」が見えるからです。中々基準作りが容易ではありませんが、そんなメディアよいでよ、との思いを今ほど強く意識することはないように思えます。(2021-2-4)

 

 

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