《8》改革迫られる本会議質疑ー岸田首相との代表論戦を聴いて/10-13

岸田首相誕生後の国会での所信表明演説、それに対する各党代表質問が終わりました。衆議院選挙直前というこもあり、テレビ、ラジオでほぼ全部の質疑を聴きました。その結果思ったことを書き連ねてみます。国会の場に身をおいたものとして、改めて強く思うのは、十年一日のごとき本会議での代表質問のやりとりの退屈さです。こんなことをいつまでもやっていないで、新しい質疑方法を考え出すべきではないか、としきりに思います。原稿を書いたものを読む質問、それに対して予め書かれたものを読む答弁ー改善の余地はないのかどうか◆これは予めそれぞれの党が紙で質問して、それに対して、答弁を紙で出すということで済むはず。その上で、足らざるを質疑応答するということにすればいいのではないか。予算委員会のように一問一答方式でなくても、事前のやりとりをした後、議場での質疑によって深めることが出来ると思います。今のようなやり方では議場で聴いてる方も気の毒です。首相ばかりが答弁に立ち、あとの大臣はほぼ全て聴いているだけ。眠りを堪えるのがやっとという姿もあり、見苦しいばかり。議場の議員はもっと悲惨に見えます◆私が20年間の経験で、最も良かったと思えるのは、衆議院憲法調査会での「自由討議」でした。これはまさに自由に議論をする機会で、質問を浴びせたい議員に色々議論をふっかけて、溜飲を下げたものです。全ての委員会とはいかずとも、国会はもっとこういう方式を取り入れるべきでしょう。それにつけても、今回の三日間の議論を聴いて思うのは女性議員の元気さです。質疑内容は、いささか言い過ぎではないかと、その嗜みを疑わせることなきにしもあらずのものでしたが、耳をそばだたせられるものもありました◆岸田首相は、真面目さを感じさせたものの、読み間違いが多かったのは気にかかります。これもひとりで読み上げることからくるものだと思われます。まるで〝早口読み上げ競争〟みたいでした。それぞれの代表者が一番訊きたいものを一、二本に絞って、とことん質疑する方式に変えたらどうかと思います(それ以外は紙で事前にやりとりしておく)。答弁者は首相と担当大臣のペアにするのも一案です。ともあれ、今のやり方を抜本的に見直さないと、政治への関心が一段と薄れるだけ。もっと「見える化」「見せる化」しないといけないのではないでしょうか。まずは、本会議の質疑のあり方そのものから変えるべきだと強く思ったしだいです。(2021-10-15  一部修正)

 

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