《11》維新躍進の背後でー衆院選結果から考える/11-2

自民15減で261、立憲14減で96、公明3増で32、維新30増で41、国民3増で11、共産2減で10、れいわ2増で3ーこれが衆院選の公示前からの増減結果である。この結果、自民は単独で絶対安定多数を獲得した。菅前政権の末期、メデイアはこぞって、自民党の大幅議席減を予測し、野党協力のそれなりの効果を占った。だが岸田政権に衣替えした結果、自民の議席減は小幅にとどまり、立憲、共産の〝選挙向け連合〟は瓦解したと言わざるをえない。それに比し、維新の約4倍増は、公明と国民の堅実な勝利とともに大きく光って見える。国民の意思は、過激な変化を嫌い、野党内右派と与党内左派に力を与えようとしたと、見たい◆国会に議席を有さない代表が率いる地方発の政党がここまで議席を伸ばした背景をどう見るか。先の東京都議会の「都民ファースト」の善戦と相まって、既成の政党の行状に飽きたらない有権者の思いの反映と見るしかない。巨大与党、古い野党は共に根底から、政党運営の有り様の変革を迫られよう。巨大百貨店の停滞をよそに地方の中小スーパーが果敢な発展を示しているようなものではないか。それにしても、自民党は奈落の底に落ちるところを踏みとどまった意味を考えねばならない。問題がかねて指摘され落選が懸念されていた三回生たちが踏ん張った。その一方で、幹事長、現職大臣、派閥のトップ、高齢の大物議員が次々落選した。このことは世代交代を突きつけているに違いない◆立憲、共産の選挙協力は、与党側から「野合」との攻撃に晒されたように、選挙に勝ちたいがための付け焼き刃の印象がいかにも濃かった。議席結果だけ見ると失敗は否定できない。この方式を押し進めた枝野執行部の責任を問う立憲民主党内の議論の行く末が注目される。勝つための数合わせで、革命政党の本質を持つ勢力と組んだことは〝危険な火遊び〟に興じる子どもたちにも似て、AI時代にそぐわないといえよう。安倍、菅政権の負の側面に苛立つ有権者が少なくなく、政権運営の大転換を望む気運が満ちている時に、お門違いの手法で対応しようとした野党首脳の罪は大きい◆公明党は勝ったと素直に喜んでいいのだろうか。確かに9小選挙区は厳しい情勢のなか、涙ぐましい党員、支持者の戦いと夥しい友人たちの協力で当選できた。友党・自民党の協力も大きい。しかし、近畿の公明党の人間としては、大阪4、兵庫2の6小選挙区勝利は維新の挑戦回避に助けられた側面は無視出来ず、自民全敗もあって、思いは複雑だ。その点、立憲王国の北海道10区での連続勝利。維新の猛追を退けた東京12区の初勝利。金権腐敗の自民政治への嵐の中、立憲、維新を寄せつけなかった広島3区の勝利は特筆される。だが、比例区の目標800万票に90万票ほど届かなかったことは大いなる反省を要する。細かな分析は今後の課題だが、近畿は1議席減となってしまった。兵庫は小選挙区2を勝ち取ったものの、3期当選の働き盛りの人材を落としてしまった。私の後継者だけに引退後9年経っているものの責任を感じる。明年の参議院選が思いやられる。30万に届かなかった兵庫比例区票。さてどうするか。課題は限りなく多い。(2021-11-3 一部修正)

 

 

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