衆院選序盤の情勢は自民党が単独で過半数を獲得する勢いだと報じられています。一方、新党「中道改革連合」(中道)は浸透が遅れ、各選挙区で劣勢を強いられているようです。ここでは、大阪に住む友人の大坂君との対話をほぼありのまま紹介します。(敬称略)
◆「奇襲」に対抗する新戦略
赤松)急に降ってわいたように衆院選になった。昨年の総理就任以来、実績を出すまで選挙をするゆとりなんかないと言ってきた高市が自身の人気が高いのをええことに突如態度を変えて仕掛けてきた。これに対抗し、急拵えやけど、公明党は立憲民主党と組んで新しい党「中道」を作った。応援ぜひ頼むよ。
大坂)今まで公明党の支援をしてきたけど、今度ばっかりはあかん。なんで、よりによって「立憲」なんかなあ?自民党との連立離脱までは良かったけど、これまで喧嘩してきた政党と手のひら返したように組むって、わけわからん。衆院の公明党を潰してまでやるとは!公明党単独のままなら良かったのに。
赤松)一言でいうと「戦略なきは座して死を待つがごとし」かなあ。これを機に起死回生して衝撃を自維政権に与えようという狙いだよ。「金権政治打破」の立場で、最も協調出来るのは「立憲」だからね。
大坂)「身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ」ってわけか。ようやるよなあ。公明党の中ですんなり受け入れられたんか?反対あったやろ?それこそ、右から左に、「ハイわかった」ってなる?怖いなあ。
赤松)色んな意見あるよ。だけど、自民党政治を変えるために26年も支えてきたのに、企業団体献金の規制など「政治とカネ」の問題で決断迫ると「そんなことより」だからね〜。堪忍袋の緒も切れるって。
◆「極端主義」に立ち向かう生活者目線
大坂)ところで「中道」やけど、斉藤と野田で、言うてることちゃうなあ。斉藤は仏教由来の、「左右いずれにも偏せず、道に中(あた)る」と読むといってるけど、野田は一般的な中間的選択に聞こえるよ。
赤松)公明党は結党以来60年言い続けてきた根幹をなす理念だし、立憲はもともと「リベラル」だからね。でも、世の中に「極端主義」が広まる中で、「中道」が強調されることはとても重要だと思うね。
大坂)立憲も内部で異論あったやろなあ。勝つには「背に腹かえられん」ってことか。それにしても大きな賭けや。勝つとええけど、負けるとなあ。高市もよう言うよ。過半数とれなけりゃ「即退陣」とは。
赤松)その辺が人気の素かも。確かに歯切れはいい。高市を選ぶか、野田か斉藤かとか。究極の政権選択に持ち込むやり口だ。高市自民党は金持ち優遇。大衆は、「生活者か富裕者か」を問いたいのに。
大坂)あんたも今頃ゆうか。自民党って所詮は恵まれたもんの政党や。長い間一緒にやってて分からんかったとは言わせへんで。自民党が言うてる「政治の安定を」って、ついこないだまで公明も言うてた。
赤松)正確には公明党は「安定あっての改革」だと言ってたはずやけど。大衆に政治を取り戻すには、自民党を改革するのが先だと26年やってきたけど、無理や。今回のやり口見てると、しみじみそう思う。
◆政治、政党は「よりマシ選択」
大坂)繰り返すようやけど、自民党と別れて、なんですぐ立憲や。節操なさ過ぎちゃうか?
赤松)時間かけてる暇ない。急に選挙になったからな。無理して立公が一緒になったことは否定しようがない。だけど、自民党を壊すにはこれくらいのことせんとあかんって思わん?
大坂)ウーン。立憲ってええ加減な議員もいてるぜ。いちいち名前あげへんけど。公明党とはちゃう。
赤松)僕は前から、政治は「よりマシ選択」やと言うてきた。玉石混交は世の常。立憲はまだマシ。ええとこそれなりにある。そんな中で理想を求めつつ、現実的には、比較的にええもんを選ぶしかない。
大坂)そんなもんかもしれんか。それで「中道」のかたまり作るってか。意気だけは凄いなあ。
赤松)自民党の中から割って出てくる動きを期待したけど。結局は「寄らば大樹の陰」や。そんなら一遍政権与党になりながら失敗した野田立憲民主党に復活戦を期待するしかない、と。
大坂)まあ、安倍も一回目はあかんかったけど再挑戦で蘇ったからなあ。「柳の下のどぜう」狙いか?
赤松)公明党と自民党との26年は決して無駄じゃない。貴重な与党経験を積んだし、自民党の内部事情もわかった。自民党よりも労働者の側に立った生活者目線を持つ党と組んで、「今再び」ってわけだよ。
◆政界再編へのうねり起こす
大坂)それが盛んに今野田がいうてる「政界再編の一里塚」ってやつか。難しいぞ。国民民主党はじめみんなそっぽ向いてるし。その昔の、小沢の新進党でもうまくいかんかった。小池の希望の党もそうや。
赤松)そこを乗り越えんと、あかんね。自民党にも呼応する連中はいると思う。僕が『77年の興亡』で描いたように、大きな節目に日本が立ち向かうチャンスにしたい。
大坂)そこいらは期待するよ。比例区は中道にいれるから。日本は少子高齢社会がどんどん進んでもう持たない「限界国家」やって言われてる。世界を見渡すと、トランプの米国がめちゃくちゃして、まるで中露とおんなじ専制国家や。
赤松)だけど、欧州フランスでは「野党共同戦線」が組まれるなど新たな動きも見える。日本も「中道」の掲げる「ベーシックサービス」をテコにして、旧態依然とした古い政治から、新しい政治へのうねりを作りたいよ。(以下5日号につづく 2-4一部修正)