◆「選挙後」こそが「政界新編」の本番
今回の選挙戦での専門家の見通しなどで気になるのは、新党「中道」は急拵えでもあり、「比較第一党狙い」ではないかとの点と、結局新党は崩れ去る運命にあるとの見立ての2つであろう。
巷では、新党に結集した公明党の現職24と立憲民主党の144議席の単純合算の168議席を超えれば「御の字」だとの見立てもあるが、200議席を超えて、比較第一党になり各地の小選挙区で「中道勝利」への雪崩現象を起こす可能性もあるかもしれぬとの分析もある。
本家「中道」が看板の公明党は、「中道主義」を世に宣揚できるいい機会に勇み立つ。私の周辺には「自民党と離れた公明党こそ本来の姿だ。戻ってくれて嬉しい」とか、「『政治とカネ』の関係に引き摺られずに済む。ケジメがついた」と、小選挙区での新対応に喜び臨む仲間も多い。
本来の公明党の立ち位置からすると。ひとたび掲げた「中道」の旗は降ろさないし、たとえ仮に立憲民主党出身者が抜けていっても、新党は続くし、続けていくべきだと考える。中道のかたまりを大きくするための本当の戦いが始まるのはむしろ「選挙後から」なのだとも思われる。
今回の選挙では、自民・維新の「保守」グループと、立憲・公明の「中道」グループの2大政党の枠組みの構図が鮮明になるのか。それとも国民民主党や参政党などの少数政党が屹立して、一段と多党化の様相が強まるのかなどといった見方が混在している。そんな中で私は公明党風の「中道主義」が中核になって「政界新編」を起こすに違いないと確信している。
◆進む国際政治の無法化阻止への橋頭堡たれ
この60年を振り返って私は公明党という政党の真の役割は「触媒剤」ではないかと思う。保守政党を浄化する試みから、革新、リベラル的政党を中道化する動きまで、〝政治的化学変化〟に注力してきた歴史だった。その真価が改めてここで問われようとしている。
「トランプのアメリカ」がベネズエラに軍事力を使って大統領を拘束し、グリーンランド占有の姿勢を目指すなど、かつての 世界の「警察官」が「ならず者」に変身したようで、世界は無法状態の様相である。国際法はどこへやら、国連の無力化が激しさを増す中で、新旧専制国家が入り乱れての「縄張り争い」が進む。そんな状況下にあって、日本はどう振る舞うのか。旧来的な対米従属姿勢を続けるだけではもう持たない。トランプ氏に寄り添った高市首相のはしゃいでいた哀れな姿が目に浮かぶ。
「平和主義」の旗を振る新党「中道」の主張と行動が注目されている。日本は米国に引き摺られるだけで右顧左眄する擬似的自主国家であってはならない。中国の「一帯一路構想」、アメリカの「ドンロー主義」に対し、欧州の民主主義国家群と連携し、リアルで確実な歯止めをかけねばならない。「戦間期」が終わり、新たな大戦の始まりが近いことが危惧される世界の今に、「中道」こそ希望の存在だと期待する他ない。(この項終わり 1-27)