80人の聴衆を前に自衛権を説明。さてその反応は?

 先日ある新聞の漫画を見ていると、6月になると、はや一年も半分過ぎたのかとの思いにかられ、憂鬱になってしまうので、それを「6月病」というとあった。それはともかく、確かに季節は冬から春を経て今や夏の到来である。時の過ぎゆく速さには今更ながら驚くばかりだ。別に5月病を患っていたわけではないものの、都合で一か月ほどこの回走記はお休みを頂いた。これより再開することに▼一昨日の水曜日のこと。姫路市西北端の安富町で80人ほどの壮年、婦人を対象に集団的自衛権をめぐっての会合に講師として参加した。まず私は、これまでの平和憲法下における自衛隊の活動の変遷を三段階に大別して説明した。①個別的自衛権の行使②カンボディアPKOへの参加③イラク・サマワの後方支援活動ーこの三つについて、いかに伝統的左翼政党が反対し続けてきたかということと、逆に、自民党など保守勢力が集団的自衛権の行使容認を悲願としてきたかについてを解説した。つまり、今④段階目に登場しているのがまさにそれであり、これまで②と③について柔軟に対応してきた公明党の判断が迫られていると述べた▼その際の判断の基準はあくまで憲法9条の解釈の範囲内ということであって、安倍首相らがこれまでの解釈を勝手に変えて、つまり範囲外のことを可能にすることではないことを強調した。すなわち自民党と公明党の協議は、憲法9条のもとで出来ることと出来ないことの仕分けをすることにあると明言した。話し合いをすると言うからには、憲法9条の範囲内とはなにかをめぐって認識の違いがあり、それを埋めることにあるはず。それを見極めるための整理を今両党がしているということについて、かねて私の持論である〇と□の図式を使って分かり易く説明をした▼この日は終わって主催者がアンケートを取った。後日その結果を聞いていささかショックを受けた。つまり、よく理解できた人が17人。少し理解できたが55人。良く解らなかったが4人。全く解らなかったが1人。未回答が4人だった。せめて半分の40人ぐらいに良く理解して欲しかったのだが。また、解釈改憲を認める人が11人。憲法改正して容認すべきが27人で、容認すべきでないという18人をおおきく上回ったことも少々驚きだった。容認すべきではないが半分ぐらいいるかと思ったのだが▼様々な意見や要望を参考に書いてもらったのだが、「永久に平和を守って欲しい。公明党に期待します」というものから、「日本は世界からなめられているので、憲法改正をして容認すべき。人間でもええ人やと思われたら利用されるだけ」というものまで実に幅広く様々な意見が寄せられた。おおむね、「こういう機会は良かった。図や譬えをいれての説明は分かり易かった」とあり、ホッとした。ただし、「池上彰とまでとは言わないが、もっと小学生にも解るように教えてほしい」というものもあった。うーん。池上氏よりいいと思ったのだが。(2014・6・6)

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