◆乱開発から自然を守る重要性
さる9月26日にJR尼崎駅北口のホテル・ヴィスキオで開かれた、公益財団法人「奥山保全トラスト」の設立20周年を記念する祝賀会に出席してきました。全国各地からこの公益財団に心を寄せ、「水源の森はいのちの源」とばかりに森林を大事に尊ぶ30数人の人々が集まってきていたのです。私はこの団体の理事を当初から務めていますが、現役議員時代から「公益財団化」に尽力してきました。今では、この「保全トラスト」も、全国に24ヶ所、総面積2604haもの広大な森林地域を一般市民の寄付などによって取得し、開発から守りながら保全、管理しています。とかく「開発」の名の下に、奥山を荒らし続ける「無法者」から自然をせっせと守り続けることは、かけがえのない営みだと確信しています。
この場には長年の畏友の長男である一般社団法人「全日本地域振興事業機構」(坑道ラドン浴「富栖の里」の経営母体)の亀井浩一理事長を誘って参加しました。偶々同じテーブルで隣席になった女性が日本唯一の坑道ラドン浴の「富栖の里」に幾たびか訪れたという人だったことは驚きでした。一方、公益財団法人化に中核として心血注いでくれた懐かしい友人と再会を果たせた事はとても得難く、あれこれと昔話に花を咲かせたものです。あらためて人との出会い、お付き合いの大事さを痛感したしだいです。
この日の会合では、①兵庫県宍粟市の戸倉トラスト地②静岡県浜松市の佐久間トラスト地③宮崎県高千穂町の高千穂トラスト地④三重県大台町の池ノ谷トラスト地⑤熊本県上益城郡山都町トラスト地の5ヶ所の代表がそれぞれの日常活動を語ってくれました。各地の代表が、森を守り(森林生態系の保全)、森を育て(野生動植物の調査研究)、人を繋ぐ(環境教育を通じての人材育成)3つの活動の具体的実践を語ってくれたのは、興味深かいものがありました。大事な土地を提供してくださる森主の皆さんは勿論大事ですが、水源地や原生林を守る闘いをしてくださる方々もかけがえのない同志です。
◆裏表すべての運営は女性パワー
最後の挨拶に立った私(写真右)は「奥山保全トラスト」を運営し、支えるリーダー及びスタッフが殆ど!すべて女性であること
を改めて紹介しました。米田真理子理事長(写真上右)は高等学校の英語の教師です。この日の理事長挨拶でも「最後の木が切り倒され、最後の川が汚染され、最後の魚が捕えられて初めて人はようやくお金が食べられないことに気づく」と、アメリカの先住民族クリー族の箴言を英語で折り込んだスピーチは見事でした。夫君も高校の数学教師で、2人のお子さんを育てながらこの会を切り盛りしています。周知のように、姉妹関係にある一般財団法人「日本熊森協会」の会長・室谷悠子さんは辣腕の弁護士です。日弁連で環境問題を担当しています。室谷さんは両法人の生みの親である森山まり子氏の中学校・理科教師時代の教え子です。米田理事長は森山さんの同僚教師だった人の娘さんだったとのことですが、教育者の持つ底力に圧倒される思いを持ちました。合わせて、両団体の事務局長を務める2人もそれぞれシャキッとしたチャーミングなリーダーであることも付言しておきます。そして資金のチェックをする大事な監事役もいつも笑顔の凄腕の会計士さんです。(男性は私を含めて3人の理事だけ)
女性パワー漲るこの団体の凄さは「昭和の男」のひとりとして常日頃感じるところ大ですが、世間にもっとこの法人のことを知って貰う必要あり、と密かに「これからの戦略」を練らねばと思いを新たにしているところです。
公益財団法人の承認を得る時に審査を担当した内閣府の官僚が、この会を運営するメンバーと資金の出どころ、運営の方向性ついて、あれこれと口を挟んだことは、この日の会合でも言及がありました。要するにボランティアがほぼ主力であることを納得させるのに随分と苦労したことだったといいます。私の預かり知らぬ話を改めて知って、いかに「暢気な助っ人」だったかを思い知らされました。
ともあれ「台所を担う」のが苦手な男たちは、その秘訣を大いに学び研究する必要がありそうです。(2026-9-27)






