燦然と輝く一期6年の活躍ー矢倉かつお『現場を走り 世界に挑む』を読む

つくづくと公明党の若手議員には優秀な人が多いと思う。昭和44年に公明新聞記者になって50年間、内外の政治家を数多見て来たが、心底からそう思う。前回は兵庫選挙区から初の挑戦をする新人の高橋みつお氏の本を取り上げたが、今回は埼玉選挙区から2期目に挑む矢倉かつお氏の『現場を走り  世界に挑む』を読んだ。読む進めるにつれて、かつて20年議員を務めた自分がただただ恥ずかしくなった。ここには燦然と輝く6年間の活動実績がまとめられている一方、作家で元外務省分析官の佐藤優氏との読み応えある対談が収録されている。政治家の本としてまことに多くのことを考えさせられる。昨今政治家の資質が根本的に問われている中で、公明党の議員を見よ、と言い切れる例として最も適切な本である▼彼が当選した直後に議員を引退した私は、残念ながら面識、交流はなかった。英語と中国語に堪能な国際弁護士で、経産省の官僚経験もあるというエリートだとは知っていたが、それだけだった。タイトルにあるように実にきめ細かく仕事をして来ていることは殆ど知らなかった。それが、いじめに悩む子どもを守る闘いと、難病に苦しむ患者を救う第1章の記録のくだりにいきなり出会い、深い感動を覚えた。今秋、結党55年を迎える公明党にとって、引きこもりなど心のやまいに苦しむ人々に寄り添い、救済の手を差し伸べることこそ最重要の課題の一つと思えるからだ。更にすごいのは①ヘイトスピーチ解消法②ストーカー規制法の改正③再犯防止法等推進法など、議員になって3年目で3本もの議員立法を手がけていることだ。埼玉県下の地方議員と連携をとり、現場に足を運んで次々と課題解決をしていく姿にはただただ舌を巻くばかりである。一方、ケニア・ナイロビで出会った「テリヤキ・ジャパン」の若い女性店長が創価大の卒業生だったとか、映画『ショーシャンクの空に』が大好き(私も)だといった面白いエピソードも随所に散りばめられ、中々興味深い▼実は、この本の存在を知ったのは、矢倉さんが農水政務官をしていた時の赤松大暢(ひろのぶ)公務秘書官からの連絡を受けてからである。彼は私の従兄弟の長男。姫路で生まれ育った私の親族の一人が、内側から政権幹部を支えてくれたとは、まことに嬉しいことだった。彼は三度の海外出張の際に矢倉氏の仕事ぶりを身近に見て、そのタフな交渉人ぶりに感じ入ったという。心から尊敬し慕っている。創価学会、公明党を全く知らなかった彼にとって、その出会いは極めて貴重なものであった。矢倉氏もこの本の中で、彼を「本当に優秀な人」だとして賞賛してくれている。この辺りは巻末に収められた対談で、佐藤優氏が私のことを『創価学会と平和主義』における記述に続いて、取り上げてくれているところに出てくる。今回は大暢君と併せて佐藤、矢倉のご両人に褒められて、お恥ずかしい限りである▼先般、佐藤優さんを招いて開かれたある懇談会の場での同氏の発言を同席した友人から聞く機会があった。そこでは、公明党や創価学会との関係を強めるに至ったきっかけは何であったか、を問われて佐藤さんが二つの理由を挙げたという。一つは、仕事で、池田先生とソ連のゴルバチョフ大統領との会談を巡って触れた先生のスケールの大きさ。二つは赤松が衆議院外務委員会で「鈴木宗男氏と佐藤優氏の友情は素晴らしい」などと発言したことだ、と。この二つがあって創価学会(および公明党)に対する価値観が変わったと聴いて、改めて赤面する思いである。個人的にあれこれと繋がっていた鈴木氏を公衆の面前で揶揄した私。その私をのちに完全復活した同氏は全く批難しなかった。佐藤優氏と二人三脚の言論による壮絶な闘いぶりに対して、私は率直な感想を述べたに過ぎない。それをかくほどまでに評価されて、穴があったら入りたいとはまさにこのことである。(2019-6-29)

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