(24)朝鮮半島に行ったことがないのはなぜか

自慢じゃないけど、私はお隣の国・韓国に行ったことがない。朝鮮半島の問題に関心もあるし、身の回りには在日韓国人の友人も少なくない。またその道の専門家も友人には数多い。前回取り上げた古田博司さん以上に付き合いの古いのが小此木政夫さんだ。何と言っても彼とは昭和40年の慶大入学以来だ。同級生だったのである。彼は押しも押されぬ韓国問題の権威である。他にも北朝鮮事情に明るい伊豆見元さんとは中嶋嶺雄先生肝いりの「アジア・オープンフォーラム」でずっとご一緒した仲である。他にも挙げればきりがないほどなのに、どういうわけか韓国訪問に縁がない。

そのくせ韓国、朝鮮関連の本好きで読む。つい先日も呉善花さんの『侮日論』(文春新書)を読み終えた。尊敬する大先輩から「面白い。きわめて参考になる」と勧められたからだが、大いに啓発されるところもあったが、疑問に思うところも少なからずあった。この大先輩は、韓国のテレビ映画が大好きなひとで、「イサン」、「チュモン」などいわゆる歴史ものを絶賛されていた。しかし、私にはどうも馴染まない。朝鮮民族礼賛の雰囲気に嫌味を感じ、その学芸会的展開におぞましさすら感じてしまう。

あらためて気づかされ啓発された点は、韓国人には日本民族を蔑視する傾向が非常に強く、最近になって反日になったのではないということ。ましてや植民地支配がその起源ではなく、太古の昔から日本人を侮ってきた、というくだり。一方、疑問に思った最大の点は、「民族(朝鮮)そのものを一段低いものとみなす蔑視の感覚は、私の知る限り世界でも日本人がもっとも薄い」として、「他民族への蔑視の感覚ならば、韓国人の方がいっそう強く、世界的にもかなり強い方だ」というところだ。このくだりを読んで、むしろ逆ではないか、と思ってしまう。少なくとも私自身は長く韓国人や朝鮮人を蔑視してきたし、そうだからこそ当のその国に行くことは憚られる思いに支配されてきたのである。

いままで、小此木、古田、伊豆見の各氏(一緒に並べると怒られそうだが)を始め数多い韓国、朝鮮通の友人たちに、その韓国観や朝鮮人観を聞いてきた。それぞれニュアンスの違いはあれ、庶民としての朝鮮民族、韓国人は気のいい人たちであるという点は共通しているように感じた。表向きと実際とは大いに違うのだとも。だというなら、一度一緒に連れて行ってくれと言ってきたが、未だに実現していない。天邪鬼な私だからこそ、日韓関係が最悪と言われる今日、この辺りをそろそろ解決する時ではないかと思い始めている。

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